[ ふらくたる -FRACTAL- HelloWorld! ] - [1050~1036]
ハローワールド
ガチャリ!!

巨大な「鍵」が竜宮楼上空にて浮いている。

・・・。

ガチャリ!!

鍵穴?の隙間から何かが這い出てくる感じがしている。

・・・。

ガチャリ!!

・・・。

ハローの手を掴み、アタシは力いっぱい踏み込んでジャンプした!

・・・。

ガチャリ!!

・・・。

「この世界は我々のものだーーー!!」

・・・。

ガチャリ!!

・・・。

「よくないもの」。

アタシとハローは、よくないもの、「鍵」に触れた。

ハローっ!

「ジ・エンド、ハッピーエンドをお願いっ!!」

サクッ・・・。

「鍵」が・・・崩れる。

ハローーーーっ!!

「オーーーレっ!!」

怖くないっ!!

「怖くないっ!!」

「鍵穴」の隙間にアタシたちは吸い込まれた・・・。

「あの世界」からアタシたちは消えた・・・。

・・・。

ガ・・チャ・・・。

それは晴暦3002年9月1日のことでした。
大全のオーレ
アリスは消えた・・・。

晴暦3002年9月1日。

「アリアリアの日」祭りは終わっていた。はずだった。

・・・。

ガチャリ!!

でも、頭上には、

巨大な「鍵」が中途半端に浮いている。

鍵穴?の隙間から何かが這い出てくる感じがしている。

なに・・・?

な・・・。

・・・。

ガチャリ!!

「世界だ!」

「広い世界だ!」

「この世界は我々のものだ!」

・・・。

あれは・・・「よくないもの」。

アタシは大婆と同じ服装をしていた。

ハローっ!

「みょんみょんみょんみょん・・・♪」

すぱぱぱぱぱんっ!!

「ぷはっ!!」

アタシがあそこまでアンタを連れて行く!

「ジ・エンドが・・・。」

ジ・エンドだったナイフがあるだろ。

それであの「鍵」を斬りに行く!

「あ~いっ!」

・・・。

ガチャリ!!
皆に夢を、
今は晴暦3002年8月31日。

「私は・・・成さねばならない!!」

「あの日の続きを!!」

「あの日の終わりを!!」

「出ろっ!!「幸せな夢の塔」!!」

「幸せな夢の塔」と呼ばれた刀がアリスのアリスの背後に現れた。

「皆に夢を、・・・。」

・・・。

「そこの魔人よ。アリスを討て。」

・・・。

アタシは、その一言を聞くより早く、アリスに一閃を・・・。

アタシは・・・。

アタシは・・・。

夢は与えられるのじゃないと思う・・・。

自分で掴み取るものだと・・・。

・・・。

「・・・。」

「そうかもね・・・。」

「でも、与えなくては叶わない夢もあることも知っておいて・・・。」

「・・・。」

「幸せな夢の塔!!発動!!」

消え行く、アリスのその頭上に巨大な「鍵」が刻まれた。

「樹海雲「ふらくたる」の再構築を!」

「皆に夢を。」

アリスは消えた・・・。

・・・。

ガチャリ!!
アリス、時間だ
今は晴暦3002年8月31日。

「アリス、時間だ」

灯台のあった場所に人影が・・・。

・・・。

「まだだ!!」

「まだ、終わっていない!!」

・・・。

「私は、時の傍観者。」

「手出しはしない。」

「ただ、時間だけは厳守だ。」

・・・。

「終わっていない!!」

「終わっていないんだあ!!」

・・・。

「そこの魔人よ。アリスを討て。」
光暈のハロー
今は晴暦3002年8月31日。

ハローです。

「導きの灯台」が斬れません。

終幕の妖精「ジ・エンド」ですら、傷つけられません。

・・・。

みょんみょんみょんみょん・・・。

ぽーーーんっ♪

にぱっ♪

・・・。

ジ・エンド!ジ・エンド!

何か何か「必殺技」ない?

・・・。

「うあ~~~あったような、なかったような・・・」

「っていうか、あるけどな♪」

「難しいぜ♪」

「おっかないぜ♪」

「後悔するぜ♪」

「対価は必要だぜ♪」

・・・。

対価・・・対価って何?

・・・。

「アタシ自身♪」

・・・。

・・・。

「幕を下ろすんだぜ♪」

「幕引きは・・・オマエだ♪」

「長かったようで短かったような、楽しかったぜ♪」

・・・。

ジ・エンド・・・。

また会おう!!

・・・。

「・・・また会おう!!」

ジ・エンドから光暈(こううん)が導き出された。

・・・。

スン・・・。

・・・。

「導きの灯台」とそれを守る像は、砂山のように崩れ、風に溶け込むように消えていった。

「ジ・エンド」だったものは、ただの錆びて欠けたナイフに戻った・・・。
想いを届けるシュン
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

・・・。

「オーレさあああああんんんっ!!」

アリスと対峙している真っ最中に、

何かがアタシに飛び込んできた!

それは・・・。

それは・・・。

シュンちゃんっ!!

ああもう、こんなに涙と鼻水でぐちゃぐちゃになって・・・。

・・・。

「会いたかったです!!」

「会いたかったでしゅ!!」

「やっと・・・やっとの事で会えたです!!」

「ひくっ!ひくっ!!」

「そうでした!!」

「モカ総裁からのお手紙とお荷物です。」

シュンちゃんはこれを渡しに・・・。くすん・・・。

・・・。

「なになに・・・?」

・・・。

「オーレに渡した杖の操作説明書:」

「1.杖の端を地面を3回突きます。」

「2.杖の先端の円盤を3回なでます。」

「3.杖を3回転させます。」

「そうすると、・・・槍になります。活用してね♪」

・・・。

もう槍になってるよ・・・。

「4.付属のガラス玉っぽいものを槍の先端部の隙間に押し込みます。」

・・・。

かちゃり。

「そうすると、・・・厄介な槍になります。じゃじゃ馬になるから気をつけてね♪」

・・・。

ガラス玉っぽいの、押し込んじゃったよ・・・。

!!

うぎゃっ!!

「オーレさあああああんんんっ!!」
残光のレイ
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

やあああああああっ!!

!!

なに?

・・・。

「導きの灯台」の周囲の空間がギュルル!と歪んだ!!

ズバーーーンッ!!

丸まった人のようなものが空間から吐き出された!

・・・。

「ぶはっ!!、ファイア・ウォールめ!ざまあみろ!!」

「はわわわわわ・・・」

・・・。

レイ!?シュンちゃん!?

レイ!!シュンちゃん!!

「さあ、シュンの妖!オーレのところに行くんだ!」

「お茶会は・・・終わってないわね!」

・・・。

「ワルキューレの残霊か!!」

アリスはそう言った。

・・・。

「おうよ!貴様を寸前のところまで追いやった、レイさんよ!!」

「私はこのときのため、現世から消える寸前まで待っていた!!」

「貴様の調子の乗った「リボルビングバイト」を見切れんだよ!!」

「勝ち誇っていた面が、引きつっているぞ!!」
無限刀のアリス
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

・・・。

「子狐が何を言う!!」

「怯えろ!震えろ!そして生きるために媚びろ!!」

・・・。

うるさい・・・。

うるさい・・・。

うるさいっ!うるさいっ!うるさあーーーいっ!

・・・。

ハローはっ!!

ああっ、もたもたと「導きの灯台」の台座に登ろうとしている。

ああっ、振り落とされた・・・。

・・・。

「よそ見している暇があるのか!?」

「ほらほらほらほらっ!!」

「一振りごとに、命が削られていく様は、心、トキメクものがあるね!!」

「さあさっ!!反撃してみなっ!!見返してみなっ!!見下してみなっ!!」

・・・。

やあああああああっ!!

アタシは天剣「真珠槍」を振り回した。それは計算されたものではなかった。

あの無数の刀・・・見えないようで、なんとか見える!!

見えるけど、打ち返せない!!

っつ!!

やあああああああっ!!
真珠槍のオーレ
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

・・・。

「子狐どもおっ!!消えうせろおっ!!」

!!

真下から、ものすごい勢いで、何かが飛び上がってきた!!

それは聞き覚えのある「声」だった!

「扉の開放の邪魔はさせんっ!!」

アリス!!

「この世界に夢を平等に体現させるために邪魔はさせんっ!!」

・・・。

ハロー!!「導きの灯台」を!!

さて、アタシが・・・。

アタシがやらなきゃ・・・。

・・・。

「子狐が何を言う!!」

「怯えろ!震えろ!そして生きるために媚びろ!!」

・・・。

うるさい・・・。

うるさい・・・。

うるさいっ!うるさいっ!うるさあーーーいっ!

・・・。

アタシは天剣「真珠槍」を赴くままに構えた。

使い方なんか知らなくたって、何とかして見せるっ!!
夢の中のアリス
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

「さあ、ハロー、オーレ、戦ってきて♪」

・・・。

え?

乙姫の言うことがすぐにはわからなかった。

「導きの灯台」、十数メートルはありそう・・・。

・・・。

「戦う」・・・ね・・・。

そりゃ、あのゲテモノアリスに比べりゃかわいいものだけど、

この「乙姫」の作ったものだから、きっと何か仕掛けがあるのだけど、

それが、「戦う」って・・・ねえ・・・。

・・・。

さて、と。

ハロー、行くとしますか・・・。

あ・・・。

ハローが「みゅんみゅん♪」と現実逃避を始めた・・・。

こいつの「みゅんみゅん♪」は長いのよ・・・。

すぱぱぱぱんっ!!

「はっ!」、目を覚ました。

・・・。

「子狐どもおっ!!消えうせろおっ!!」

!!

真下から、ものすごい勢いで、何かが飛び上がってきた!!

それは聞き覚えのある「声」だった!

「扉の開放の邪魔はさせんっ!!」

アリス!!

「この世界に夢を平等に体現させるために邪魔はさせんっ!!」
導きの灯台
今は晴暦の・・・何年?

乙姫様ですよ~♪

いま、私は解放された!

あの、なあ~~~んにもないあの部屋から♪

で、ハローとオーレを引き連れて、竜宮楼の天辺に向かっています。

お。

見えてきたかな~~~?

お。

見えてきた~~~♪

あれよ、あれ♪

あれが、「導きの灯台」♪

さあ、ハロー、オーレ、戦ってきて♪

・・・。

「え?」

・・・。

「え?」って、戦うのよん。

・・・。

あれは強いわよ~~~♪

私が作ったのだから間違いなし♪

さあさあ、遠慮しないで・・・。

なに・・・。

あからさまに、そのいやそうな顔は・・・。
天剣の乙姫
今は晴暦の・・・何年?

ここに幽閉されてから・・・何年?

悪あがきしても開かないこの部屋は何なの、キぃーーーっ!!

あら・・・?

下がざわざわしている。

誰かな~♪

誰か来たのかな~♪

・・・。

「ドン!ドン!ドン!・・・ぱかっ!」

・・・。

おおおおお!

扉のないこの部屋に扉が出来たよ!

扉が出来たよ♪

・・・。

「ぐはっ!丸太がいっぱい追ってきた!・・・って、あれ?ここどこ?」

・・・。

おおおおお!

丸太ちゃんたちから、逃げ切れたの?

そうかっ♪

あなたたち、ハローとオーレね♪

チェシャ猫アリスちゃんの言ってたとおり♪

・・・。

「あなたが乙姫・・・さん?」

「その天剣、で、でけーーーっ!!」

・・・。

あはははは♪

これは、あってないようなもの♪

さあ、私をこの塔の天辺まで連れてって~ちょうだいっ♪

・・・。

陽気すぎる・・・あまりにも陽気すぎる。それが乙姫でありました。
竜宮楼を這う丸太
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

竜宮楼太守のお姉さんに進むように言われたので、

竜宮楼居住区内部を行ける限りのところまで登って、

そして、エントランスに出た。

涼しい・・・。

・・・。

う~~~ん・・・。

眼前に巨大な赤いアリスの姿がよぎる光景だけは見たくなかった。

竜宮楼の頂上部には「導きの灯台」と「乙姫の小部屋」があるとのこと。

この球状の「演算炉」には、入り口はなかったけど、

きっと、アタシたちの脳では処理できない光景があるのだろう。

・・・。

ん?

何か這いよるものがチラッと見えた・・・。

・・・。

もう、何が起きても、何が出てきても驚かないぞ!

・・・。

!!

「丸太」がっ!!

「丸太」が、壁面を走り回っているっ!!

一匹、こちらに向かって走り寄ってきた!!

で、でけーーーっ!!

・・・。

「丸太」は、素通りしていった・・・。

あ、あれもなにかの防衛システムの何か・・・?

・・・。

見つからないように、アタシたちは竜宮楼の球状演算炉の外壁の階段を登っていった。
竜宮楼太守の姉姫ノゾム
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

「ハロー、行くよっ!!」

と、いきこんだものの、巨大な迷路になっていて・・・迷った。

・・・。

「ごめんなさいね。」

「ようこそ、ふらくたる塔へ。」

「さあ、巻き添えになる前に中へ。」

突如現れたその人に導かれるまま、壁に向かって歩き出した・・・壁!?





・・・。

あれ?

「ここの敷地の壁は、「招かざる者」を迷わせるためのもの。」

「私は、あなたたちを招きます。」

・・・。

「本当にごめんなさい。」

「妹「ココロ」のおかしなお茶会に迷い込ませてしまって。」

「あの子たちは昔は仲が良かったの。」

「それは、まあ、いろいろあってね。」

・・・。

「ここは「ふらくたる」と周りから呼ばれる塔。」

「「ふらくたる」自体はどこにでもあるの。」

「そうね・・・、アリスはここの「演算炉」を手中に収めて「扉」を開けようとしたのかもしれない。」

・・・。

「いきなりややこしい話はむずかしいよね。ごめんなさいね。」

・・・。

「さあ、この塔の中心は通れない仕組みになっているの。」

「面倒だけど、塔の外周を登ってね。」

「そして、乙姫の解放と、塔先端部の「導きの灯台」を壊して。」

「あなたたちの使命は、灯台を壊して、「扉を開けさせない」、そのひとつよ。」

「世界を左右させるのは、あなたたちの運命次第。」

・・・。

あなたは・・・。

・・・。

「私はここの太守の姉、さあ、早く。」
貪欲な猛鴉のブラン
今は晴暦3002年8月31日。

オーレです。

・・・。

「オーレ!ハロー!さっさと竜宮楼に登るのだ!」

・・・。

大婆モカの妹分の魔女「トリスタン」は、先に行くように勧めた。

・・・。

「くっ!!この二尾の狐めっ!!」

先ほどまで勝ち誇っていた魔女フランが鼻血を止めるため、鼻の頭をつまんでいた。

・・・。

バサアッ!!バサアッ!!・・・ドズンッ!!

「ドットウィッチ・プロジェクト、プラン2発動・・・。」

「乙姫救出プログラム、実行開始。」

「敵対勢力の排除を開始する。」

「クオアアアアアアッ!!」

・・・。

竜宮楼の敷地に入るまでにいた鴉の魔女!!

「私の飢えを癒すのはどいつだ・・・。」

アタシは、ついつい魔人カローザを指差した。

・・・。

は、早い者勝ち・・・?

・・・。

「お前か・・・」

「クオアアアアアアッ!!」

鴉の魔女「ブラン」の大きな「鍋」が、カローザを襲いだした。

魔人カローザは魔剣「バンカー・バスター」で軽くいなしている。

・・・。

怖い・・・。

!!

ハローっ!!行くよっ!!