[ ふらくたる -FRACTAL- HelloWorld! ] - [1020~1006]
あれが「竜宮楼」!?
ここは、樹海雲のどこか。

あれが「竜宮楼」!?

「え?」、ルーが聞き返した。

「え?」、リーフが聞き返した。

「あなたこの土地の者でしょう?」

初めて見ました・・・。

もっと華やかなものだと思っていました。

「華やかって・・・あれ、「球」じゃない・・・」

「「球」・・・ですね・・・」

「乙姫」様が管理されている塔だって、昔、おばあちゃんに聞きました。

「わたしは旧家の命で「乙姫」を助け出すということで来た。」

「あたしは気象管理施設って聞いてここまで来ました。」

・・・。

「・・・。」

「・・・。」

どうしよう・・・。

「どうしよう・・・。」

「どうしよう・・・。」
あの光は天地を焼く光
ここは、樹海雲のどこか。

わたしは、ルー。

「異常日食」の真っ最中だ。

「くまーーーっ!!」はどこかに消えていった。

なんだ、この暗さは。

月の輪が光っている?

球状の塔、「竜宮楼」が見える。

「何?あの「赤い巨人」は?それに、暴れてるし・・・」

「ああ・・・」

「こりゃ行かないほうがいいかも・・・」

と、共に行動していたリーフが言った。

わたしは、いかなければならない!

あの塔には「乙姫」様が幽閉されている。

ああ・・・。

わたしは、ルー。「絶対のルー」だ。

私の家系の「約束」は「絶対」に守る!
月に輝くあの光は
ここは、樹海雲のどこか。

西の国イルタリアのラランツの子、リーフです。

いやはや、世の中不思議なことばかり・・・

この時期は「日食」の予定はなかったはず。

「くまーーーっ!!」はどこかに消えていった。

なんでしょう?この暗さは。

「月の輪が光っている?」

私は「竜宮楼」ってところに天候管理の見直しを直訴に来たのだけど、

「竜宮楼」ってあの球状の建造物かな?

でも、

何?あの「赤い巨人」は?それに、暴れてるし・・・

ああ・・・

こりゃ行かないほうがいいかも・・・
目を狙え!
アリオンだ。

屈伸し、巨人アリスの肩に飛び乗った。

「情けないな、アリスよ。」

アリスにはその声は届かなかった。

「もう、アリスではないのか・・・。」

展開した重剣をアリスの首に打ちつけた。

・・・。

傷ひとつついてない。

「アリオン!目を狙え!目だ!目!」

アリィーが怒鳴っていた。

アリスの「目」の目前まで駆け抜け、「障壁破り」を展開し、「スッ」っと重剣を突き刺した。
天花火の出番はここまでだ
ユーフォだ。

ふっふのふ♪

魔導力を使い果たしたのだ。

天花火の出番はここまでだ。

後は任せたのだ。

寝る。

・・・バタン。

ユーフォは大の字になって眠りに落ちた。
魔王の瞳と世界樹の種
オーレです。

天劇の王の開けた大穴から、ハローをやっとのこと担ぎ抜け出した。

ハロー・・・。

ハロー・・・。

・・・。

天劇の王だったものが何か別のものになっている。

・・・あれは・・・何?

「あれはアリス・・・。」アリソンは答えた。

アリス・・・。

「止められなかった・・・。」

アリス・・・。

ハローを斬ったアリス・・・。

アリスッ!!

「オーレ・・・あなた・・・魔王の瞳・・・。」

アタシは九尾になった。

「その手のものは・・・世界樹の種!」

「モカ・・・。」
さて、始めるとしますか。
某所の「世界の中心」で、

某社の「大全太楽堂」により、

某日時の「アリアリアの夏」の日の日食時に、

某大樹の「世界樹」の伐採要求があった。

・・・。

世界中の麓まで来るのに、

様々なトラップが仕掛けられていた。

すべては「龍王エイト」によるものだった。

・・・。

「・・・了解した!」

「世界樹伐採作戦開始!」

・・・。

さてさて、この見通しのできない巨木を切り倒せというのですか・・・。

この木はどこまで続いているのやら・・・。

・・・。

「さてさて、伐採準備はできました。」

「一番斧、よし。」

「二番斧、よし。」

「三番斧、よし。」

「四番斧、よし。」

「伐採開始!!」
重戦斧、構えっ!!
某所の「世界の中心」で、

某社の「大全太楽堂」により、

某日時の「アリアリアの夏」の日の日食時に、

某大樹の「世界樹」の伐採要求があった。

・・・。

世界中の麓まで来るのに、

様々なトラップが仕掛けられていた。

すべては「龍王エイト」によるものだった。

・・・。

「・・・了解した!」

「世界樹伐採作戦開始!」

・・・。

世界中の径は果てしないものであった。

誰も計ろうとしなかったためだった。

・・・。

「重線斧、よし。」

「構え。」

「ぅてっ!!」
うおおおっ!!伐採っ!
某所の「世界の中心」で、

某社の「大全太楽堂」により、

某日時の「アリアリアの夏」の日の日食時に、

某大樹の「世界樹」の伐採要求があった。

・・・。

まあ、もう、「秘匿義務」とは、なんとやらで、

周りは野次馬だらけ・・・。

観光名所となった「世界の中心」では「龍王エイト」は儲けでうはうは。だった。

・・・。

「・・・了解した!」

「世界樹伐採作戦開始!」

・・・。

先ほどまでいた野次馬がざわざわし始めた。

私は手持ちの斧を振り下ろした。

「コーーーーーーンッ!!」

・・・。

野次馬は蜘蛛の子の如く、混乱し大慌てに散っていった。

・・・。

「さあ!仕事の始まりだ!」

私は手持ちの斧を再び振り下ろした。

「コーーーーーーンッ!!」
世界樹伐採作戦開始せよ
「こちら大全太楽堂緊急準備室です」

「こちら大全太楽堂緊急準備室です」

「こちら大全太楽堂緊急準備室です」

「作戦準備よろしいですか」

「作戦準備よろしいですか」

「作戦準備よろしいですか」

「世界樹伐採作戦開始せよ」

「世界樹伐採作戦開始せよ」

「世界樹伐採作戦開始せよ」

「総裁、作戦開始しました。」

・・・。

「ああ、モカだ。世界樹伐採が開始された。」

「ああ、もうすぐ終わるよ。「アリアリアの夏」が。」
緊急速報です♪
ハナです♪

コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」の受付兼いろいろやってます♪

「ハナです。・・・はい。・・・はい。わかりました♪」

ぴんぽんぱんぽ~~~んっ♪

「太楽の全従業員・関係者の方々へ、緊急準備室のハナです♪」

「緊急速報です♪」

「間もなく、「状況」が開始されます♪」

「確認されているかたがも居られますが、現在、「異常日食」の最中です♪」

「これより間もなく、異常状況の発生確率が上昇します♪」

「何か異常・違和感を感じられましたら、緊急準備室までご連絡ください♪」

「警戒よろしくお願い致します♪」

「以上です♪」

・・・。

「・・・総裁。「上」に登られた方々はどうされます?」

「うん、まあ、何とかなるさ♪「真・世界樹」で何とかなるさ♪」
月下輪の乙姫
ここは天球の竜宮楼の最上階。

私は乙姫。

幽閉されて、もう何年?

う~ん、窓があるので外を見ればいいのか。

あら?

幽閉システム「嵐の棘」がない。

竜宮楼は球状の塔。

何か這い登ってくるのがいる・・・?

あれは・・・アリスだったっけ?

でも、大きいね♪とてもとても大きいね♪

口から火まで噴いちゃって♪

「嵐の棘」がないということは・・・

猫アリスちゃんの言っていた通り♪

さてさて、猫アリスちゃんが言っていた「子」たちは助けに来ないかなぁ?

早く助けに来て欲しいなあ♪
ってか、返せよっ!
アリィーだ。

「おい!アリスっ!」

「天劇の王を何乗っ取っているんだよっ!!」

「おい!シカトかっ!うらぁ!!」

先ほどまでいた「天劇の王」という怪物は姿を変えていた。

それはまるで、「アリス」の姿をしていた。

「アタシはアタシの目的があるんだよっ!!」

・・・。

「てめぇは自分の得物を使えって!!」

「ってか、返せよっ!」

・・・。

アリィーは怖気づく素振りなんか全くなく吠えまくっていた。

というか、とてつもなく巨大な化け物のアリスの顔を蹴りまくっていた。
絶望の塔
オーレです。

「ペンギンさん!!」アリソンに言い寄った。

「あれは・・・」

「アリス、狙いはこれだったの・・・?」アリソンはつぶやいた。

先ほどまでいた「天劇の王」という怪物は姿を変えていた。

それはまるで、「アリス」の姿をしていた。

「竜宮楼のセキュリティの破壊が・・・、乙姫の救出が・・・」

・・・。

「我は、天ノ原アリス!「絶望の塔」システムにより真実の「天劇の幕」を!」

「「ガイド・ビーコン」か!?アリス!!樹海雲を!この星を焼き払うつもりか!!」アルトレアの子のココロは叫んだ!

「我は、天ノ原アリス!さあ、月の輪の龍よ!敵はここだ!敵はこの星だ!さあ、「月燐の華」を撃ち込め!」

・・・。

「月の輪の龍・・・ギャラックス!対外敵勢力排除システムを使うのかあっ!!」

「オーレ!ハローは動けるか!?ジエンドは使えるか!?」
大丈夫よ♪
オーレです。

「助けて、ニルヴァーーーナ!!」

・・・。

「大丈夫。」

「私はずっとあなたたちの傍にいるから。」

アタシは目を見開いた!「それ」は落ち行く空に「立って」いた。

「ニルヴァーナ!」

アタシはその姿を見たとたん力が抜け、涙が出た。

とめどなく、涙があふれ出た。

「ハローが!ハローが!!」

自分でも、もう何を言っているのかわからない。

「大丈夫♪大丈夫よ♪」

ニルヴァーナは「魔王」。本物の「魔王」。

その魔王がアタシに優しく微笑んだ。

「ねぇ、オーレ?ハローは何を司る者?」唐突の質問に、

「「破壊」・・・?」と、ふと答えた。

「では、あなたは何を司る者?」

「「再生」・・・。」

「ハローの胸に手を当てて見なさいな。」

弱いけど「トクン・・・トクン・・・」と鼓動を感じる。

「私の呪いは決して解けないもの。でもね、必ずしも悪いものではない。」

「だ、どうすれば・・・?」

「起こして上げなさい♪「戻っておいで」と。」

・・・。

アタシは瞼を閉じ、ハローの胸にアタシの額を押し当てた。

「ハロー・・・戻っておいで・・・」

・・・。

「・・・トクン・・・トクントクントクントクン」

「ハロー!ハロー!!」

ハローは意識をなくしていたと思うけど、「ニッ」っと微笑んだ。

「ニルヴァーナ!!」

「ニルヴァーナ・・・」

・・・。

ニルヴァーナは、そこにはいなかった。

・・・。

「大丈夫。」

「私はずっとあなたたちの傍にいるから。」

・・・。

なんだか申し合わせたみたいに、アタシとハローは落ちた大穴の淵に引っかかっていた。