[ ふらくたる -FRACTAL- HelloWorld! ] - [0930~0916]
ま、待ちきれない!
ここは、コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」。

私は「アルル」。それ以上でも、それ以下でもない「アルル」。「防衛部」に所属している。

太楽本店にて自己防衛術を従業員に教え込んでいる。

コナ副総裁が先に手を出しやがった!!

く、悔しくないんだからね・・・。

・・・。

・・・シクシク。

ねぇねぇ・・・モカぁ・・・総裁・・・。

出番・・・まだぁ・・・?

出番・・・まだぁ・・・?

ほらほら、術式装甲服も着込んだし♪

「コナの説教が済んでから・・・。」

・・・。

・・・シクシク。

や、八目っ!!

暇だから、格闘ごっこしようぜっ!!

「!!」

「な、何言っているですか!!」

「あなたの言う格闘ごっこって、普通の人なら骨折れるか、砕けるじゃないですか!!」

・・・くぅっ!!

ひぃ~まぁ~~~!!

ま、待ちきれない!
アーマルタの最期の咆哮
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

眼前にアリスの従者が2体います。

倒せる可能性のある「アーマルタ」を無理やり担当させられました。

主にハローが担当です。

ハローには魔剣妖精「ジ・エンド」います。呼び方はいつも変わります。気にしません。

「ジ・エンド」というからには、なんらかの「終わりを告げる」能力なのでしょう。

先ほどまで、剣士アリオンに斬られては再生し、斬られては再生しの繰り返しでしたが、

漫画とかでよくある「機能制限・再生能力の限界」とか、そんな様子は見られません。とても嫌な存在です。

そんななか、一瞬、「ジ・エンドの爪」がアーマルタを引っ掻きました。

・・・!

やったの!?

・・・あれ?

アーマルタの様子がおかしい?

プルプル震えている。

純白に近い姿が黒く濁っていく・・・

頭部にあったと思わしき「コア」が「人の顔」に変わっていました。

「ヴオオオオオオオッ!!」

アーマルタの咆哮が響き、耳がおかしくなった感じに!

「バフッ!!」

一面が粉塵まみれに・・・

その瞬間でした。

「チカッ」っと粉塵の中で何かが光ったと思ったら、

周り一円、爆熱、爆音、爆圧、爆風に包まれ、アタシ達はどうなったのかがさっぱりわかりませんでした。

・・・

・・・

・・・

気が付いたときは眼前にあった竜宮楼への巨大な扉の姿はなく、「お花畑」が広がっていました。

あれが、魔導遺跡アーマルタの最期だったとはとてもあっけないとも考え付かない状況に・・・
足を大地に着けたその刻から
私はワルキューレ。

足を大地に着けたワルキューレ達の長。

遥か昔、

遥か天井から飛び立った私たち。

そうしてしまった。

そうしなければいけなかった。

私たちが居ぬ間に、天と地を繋ぐ「柱」が全て狩られた。

天には「悪意」が蔓延った。

今、晴天桜花乙姫はどうしているか?

「ふらくたる・ネットワーク」が拡大し、歪み始めている。

何をしている、ふらくたる・デザイナー・・・

私たちは動かなければいけないこのときに、

覇王の「犬」と化してしまっている。

足を大地に着けたワルキューレ達はメモリーが壊れてしまった。残されたのは、ほんの断片。

取り戻さなければならない・・・

取り戻さなければならない・・・
変化変化
ユーフォだ。

目の前に、アリスのなんちゃらが2体。その後ろに竜宮楼への天高い巨大な扉。

「この世の中、

前に進めば進むほど、障害が待ち受けている。

それでも解決していけば道は開く。」

そう、昔、どこかで習った。

で、目の前で「ドッカンドッカンッ」剣でどついたり、魔法使ったり、乱入者がいたり・・・。

にぎやかだね~♪

アタシも参加させてくり♪

と、こんなことを繰り返していると、頭の帽子がどんどんわけわからん形に変化している。

わからん・・・

わからん・・・

わけわからん・・・

どうしてこうなった・・・

どうしてこうなった♪

どうしてこうなった♪
飛の眷属
ここは海花の朝6時16分。海花町役場の総務課の応接室。

アタシはバレリィ。太楽堂海花支店支店長。

「ドオオオオンッ!!」・・・

ウチの店の前・・・ハオ?ハオね。

ハオはハオで「客人」相手・・・か。

さて、と。

あっちも「怖いモード」になっちゃっているし、仕方ないか・・・

「もしかして、アレやるの?太楽・・・さん?」

ごめんね♪町長さん♪

請求は「大全太楽堂本舗」へ♪

「怖いモード、発動・・・」

爪先で「こんこん」っと自分の影を小突いた。

影から「黒い何か」が飛び出し、私を包み、姿を変えた。

きっと、ハオもこんな感じね。

さぁ、ワルキューレ。事を済ませましょう。

「うん」

・・・

5分も経たずに円筒形の建物が連なった海花町役場はガレキと化した・・・
力の眷属
ここは海花の朝6時13分。太楽堂は開店準備中。

アタシはハオ。太楽堂海花支店副支店長。

あたしは今、対峙している。よくわかりにくい奴と。

ってかね。

この町の人は、大体知っているんだ。

ウチの店は、ちょっと変。かなり変。ってね。

さて。

「アゲハ」は、こちらの「正体」知っているから、ばらしてしまいましょう。

爪先で「こんこん」っと自分の影を小突いた。

影から「黒い何か」が飛び出し、アタシを包み込んだ。姿を変えてみた。

いや、まぁね、「けつね仮面」でもよかったのだけどね、冗談の効く相手じゃないようだから本気ということで。

なんていうかね、ちょっとは「魔王の眷属」っぽくなったかな?と。

いろんな意味で怖いわよ~♪このモードは♪

「人有らざる者」よ。

・・・

「ズドオオオオン!!」

!?

町役場の方向に耳を傾けた。

姉さんにも「客人」参る、ね。
ワルキューレ、来た
ここは海花の朝6時15分。海花町役場の総務課の応接室。

アタシはバレリィ。太楽堂海花支店支店長。

「・・・あなた、ちょっと、なんなのですか!!」

もめている声が応接室の外で聞こえる。

「バアアアンッ!!」、応接室のドアが吹っ飛んだ。

「来た」

来られたようですよ。

「な、なんだね、君は!?」町長が慌てた。

「いろは」そう答えた。

「私のゴーレムはどうした!」ジャナジャルディが問う。

「処分した」

ああっ、私ね、用があるのは?

「うん」

あなた、「ワルキューレ」ね?

「うん、ワルキューレ、来た」

町長・・・役場職員全員てった~~~~~いっ!!

・・・

5分も経たずに円筒形の建物が連なった海花町役場はガレキと化した・・・
覚悟
ここは海花の朝6時5分。太楽堂は開店準備中。

アタシはハオ。副支店長。

「ちうちう」は「ごきゅごきゅ!」と牛乳1リットルを飲み干した。

えぐいわね・・・

「ねぇ、ハオちゃん、顔はそのまま、日の出の方向・・・誰?」



!!

ごめんね、「ちうちう」・・・牛乳パック持ったまま、ここから身を引いて・・・

「そうする・・・死ぬなよ・・・」、「ちうちう」は去った・・・

・・・

ちょうどその時間、このタイミング、誰もこの通りには誰もいなくなった。

どちら様?

「烏丸アゲハ。頂王の命により、その命、覚悟。」

人違いじゃない?

「よくも言う。闇の魔王の眷属が。」

ありゃ?バレバレ?
牛乳は、元気の元なのよ~♪
ここは海花の朝6時。太楽堂は開店準備中。

アタシはハオ。副支店長。

さ・て・と。来たわね!

「着たわよ!」

来たのは、通称「ちうちう」。牛乳愛好家。本名不明。

店が壊れたときにも毎朝来てくれた常連。

「牛乳大戦1リットルパック、お・ね・が・い♪」

よく飲むわね・・・それもいつも一気飲み・・・

「牛乳は、元気の元♪今日も元気に行きましょう♪」

「ちうちう」が飲んだ「牛乳大戦」とは、あっさりしていて飲みやすい栄養豊富な安い牛乳。

「ねぇ。あの子、オーレはどうしたの?」

あ。どこいったんだろうね・・・きっとすぐ帰ってくるでしょ。多分。
守護者のジャナジャルディ
ここは海花の朝5時半。海花町役場の総務課の応接室。

「いやいや、太楽さん、朝早くから申し訳ありません。」

いえいえ、こちらも「例の件」でご迷惑おかけしております。

「本当に大変なところ、お越しいただいて。」

詳しいことはいえませんが、こちらも戸惑っておりまして。

「で、朝早く来ていただいたのはその件に関してなのですが、お会いしたい方が居られて。」

お客様ですか?

「ふむ。客人とはちょっと違うかな♪」、応接室にその方が入ってこられました。

あなたは・・・トロア国の・・・

「ジャナジャルディである♪」

「先日は世話になった。というか、命拾いした。本当に助かった。」

「で、例の件で国王命令が下って、我が国の龍王を救ってくれた御社の警護をせよ!と。」

「そして、私は海花太楽の警護を所望した。」

「私のゴーレムをこの町に配備した。微々たるであるが力添えになると思って。」

あの巨大なゴーレムをですか!?数は?

「いやいや小型タイプで数は5000機。」

5000・・・って、町の住人の数より多いですよ。

「気にするな♪サービスだ♪サービス♪」
昨日の件で
ここは海花の朝5時。太楽堂の母屋の上。

「太楽さぁ~~~ん。バレリィちゃ~~~ん。」

は~~~いっ。

「役場の総務課のエイちゃんで~~~す。」

なんですか~~~?

「昨日の大全太楽堂本舗の件でちょっとお聞きしたいことがあるって町長が申しておられましたぁ~~~。」

りょ~~~かぁ~~~い。

エイはフライングゴーレム「ハイウェイ・スター」でヒュンっと役場に戻っていった。

昨日、婆様から電話のあったあれかな?

ふむ~~~。

はぁ~~いっ、みんなぁ~~~、起きて~~~っ!!

今日は忙しくなるわよ~~~っ!!
衝撃波のマスカダイン
「・・・そう、そうだ。必ず撃ち落せ。」、そう、カフアは指示を出した。

「・・・マスカダイン・・・?」コナがそっと耳打ちした。

「言えません。」

「くすん・・・」

「泣き落としでも言えません。」

「ぬはは♪やっぱり♪」

見えない衝撃波が、鏡の戦巫女と猫忍者達を撃ち落していた。

それでも、起き上がって追いかけ続ける。

「ああ、あのタフさもゴーレム説は正しかったのかもね~」

コナは、そうケタケタといいながらカフアの逃走経路を軽々と疾走した。

腐っても「大全太楽警備保障」・・・しぶとい。
蒼鬼カフア
「太楽コナぁーーー、覚悟ぉーーーっ!!」

ローズマリーの剣を拭う様に狂兎ジェレイドがコナの懐に入った!!

「やっぱりダメ?」

「ダメだね♪」

コナの装甲服に剣先が刺さっていた・・・

「覚悟が足りないな、狂兎。」

コナとジェレイドには隙間がほとんどなかったのにそこに剣が割り込んだ。

ジェレイドの盾は割れ、ジェレイドは隣の建物にめり込んだ。ジェレイドは白目をむいていた。

「コナ大叔母様。モカ大婆様がご立腹です。お戻りください。」

オーレたちの母、カフアは燐と言い放った。

空を舞う鏡の巫女達は、遥か彼方から狙撃を受けていた。

「やっぱり怒られるかな・・・?」

「そうでしょうね。」
鏡の戦巫女
!?

はいはい♪

降参♪こーーーさーんっ♪

なんてするかっ♪

ミラン?ミラン、用意出来てる?

「すでに・・・」

人形使いミランは、空を埋め尽くさんばかりのゴーレムを大量に展開していた。

が、そのゴーレム自体が爆散し始めた!

「なにっ!?」、コナは慌てて上空に振動波を放った。

姿を現した無数の「鏡の戦巫女」達は上空で我々を取り囲み、くるくると回っていた。

コナ一味は一手二手先を上回られていた。

・・・

「言ったでしょ。痛い目に遭うのはお前たちだって。」、オウカナ王カレイドはクスリと笑った。
狂兎
!?

撤退する我々コナ一味の背後にそれはあった。

「とぁーるぁーくぅーーーっ!!」

狂兎ジェレイド!!

ローズマリーッ!!

「ッ!!」

ローズマリーの抜刀術が通じないっ!?

「くははははは♪狂兎の二つ名は馬鹿じゃないんだよぉっ♪」

くっ!黒猫どもが近いっ!!