[ ふらくたる -FRACTAL- HelloWorld! ] - [0840~0826]
敵はウチにあり
ここは、コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」の第一会議室につながる通路。

アタシは太楽 コナ。モカ総帥の実妹で副総帥の一人。

うん♪

まぁ、なんというか、どうでもいいような今回の作戦♪

オウカナ内にはアタシの刺客が複数名すでに潜入済みだし♪

アタシは勝手に動くだけー♪

ピ・ポ・パ♪

ミラン、準備出来てるぅ?
南の国の賢人ベルタ
ここは、コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」の第二十四公園。

ジャワワです。今、トラとコトラともにプクッとふくれています。

モカ婆様たちはなにやらこそこそこっそりしています。

ん?あの方は?何か探されているのかしら?

「ああ、もしもし。」

あなたは賢人ベルタさま!

お世話になります。お世話になります。

「こちらこそお世話になっております。先日贈っていただいたタバコはとてもおいしゅうございました♪」

お客様へ誠心誠意、サービスさせていただくのがモットー・・・らしいです。

何かお探しでしょうか?

「ええ、モカ殿にお会いする約束だったのだが、来る度に太楽城内の道順が変わってどこがどこやら・・・」

モカ婆様たちはお忙しいご様子で。

「少し待たせていただきましょうか。」

「ああこれ、アルテネ土産のフルーツです。どうぞ皆さんで食べてください♪」

本当にいつもありがとうございます。

ベルタさまは晴天賢人会の定例会に出席されるためにこちらに来たそうで。

内緒ですが、ベルタさまは龍話師のお一人だとのこと。

ハロー兄さまのご先輩ですね。
祭りは戦いです。
ここは、コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」の第一会議室。

皆さん、こんにちわ。司会進行させていただきます大全太楽堂書記官の太楽ヴァロアです。

作戦概要はモカ総裁に説明していただきました。

皆さん、体調管理にはお気をつけください。

それでは、質問を受け付けます。

はい、オウカナ城への開城作戦は、オウカナ王に原因があります。

現在、「魔女狩り」という名の戦争を起こそうとしています。

この戦争は定期的に行われ、過去に数十回以上実施されております。

他の戦争も定期的に行われるのは、オウカナ王の一存によるものです。

昨今、世界各国は民主主義化されつつあります。

そして、王国管理下での騎士業、魔導士業等は廃止されつつあります。

そのような状況下でありながら、いまだに戦争を行われているのは何か意図するところがあるとの情報を得、確信に至りました。

オウカナ政権かつカレイド王の行動は危険です。

いま、100年に一度の祭り「アリアリアの夏」が開催されています。

祭りに乗じて行動するには今しかありません。

予期せぬこともありますが、各自十分注意の上、的確に行動準備を行ってください。

祭りは戦いです。

太楽魂、見せてください。
ワルキューレ
ここは、コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」の第一会議室。

暗い。暗い。

「皆さん、こんにちわ。司会進行させていただきます大全太楽堂書記官の太楽ヴァロアです。」

パッとプロジェクターに映ったもの、それは「世界王カレイド」のアップ。

どよめく会議場。

「今回の作戦は、中央神聖国家群オウカナを制圧します。」

「攻撃目標は世界王カレイド。」

更にどよめく会議場。

「そのために次の攻撃対象を排除しなければいけません。」

プロジェクターが切り替わった。

「カレイド王の側近のワルキューレです。正真正銘のワルキューレです。まがい物のワルキューレ・スタイルではありません。」

太楽王モカがマイクを握った。

「ええああ、先日の魔女襲撃事件にてカレイドは魔女狩りを宣言した。そう、ワタシ含める我々の従業員の魔女をもだ。」

「ワルキューレに関しては魔女と連携し排除する。今回召集した騎士、魔導士達にはワルキューレ・スタイルを任せる。」

「これは太楽だけでなく世界各国の政府、企業等との連携で行われる。」

「難しいが開城を成功させたい。それでは体調管理、よろしく。」

更に更にどよめく会議場。
薬師フタ先生、西へ東へ走るよ走るよ
ハオです。

ここは、民主国家「スーリア」の極東町「サン海花」。田舎です。港町です。

店が再建され、オーレやハローとかがどこかへ行って数日経ちました。

暇です。暇ですよ~。

レジ前に座っていますが、寝ますよ。寝ちゃいますよ~。

「ガラガラ・・・」店の戸が開きました。

おや?フタ先生。目がとろんとろんですよ。

スタタタ・・・と店奥に入っていった。

店に面している居間にゴロンと寝転がった。

「ハオちゃ~~ん、リュックから頼まれた薬取り出して~~~、おやすみぃ~~~」

薬師フタ先生はいつもこんな感じでウチの店に来る。で、アタシが町医者の野々宮医院に薬を卸しに行くと。
悪の手乗り妖精ジ・エンド
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

アリオンに破壊された末、その正体を現した「アーマルタ」。

「ハローッ!!あなたのジ・エンドの出力を限りなく限りなく小さく出来ますか!?」

「うにゅーーーっ!わかんないっ!わかんないけどやってみるっ!!」

ハローは慌てて、かばんの中から妖精「ジ・エンド」を取り出した。

手のひらサイズの妖精ジ・エンドは話を聞いていたらしく、にやり、と笑い、万能ナイフの姿に戻った。

「クックック♪アレを斬るのだな?」

うあ・・・、この状況で、すげーにやついている・・・

「動きをしっかり押さえ込めよ♪一瞬で終わらせるからな♪」

うあ・・・、よくあんなもん触れるもんだ・・・
アリソンの黒の魔法
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

アリオンに破壊された末、その正体を現した「アーマルタ」。

巨大になり、素早さが増し、質量が半端ない、それがアーマルタ。

アリオンとアリソンは、それでも前に出た。

恐怖感がないの?いや、アーマルタ以上のものを相手してきたの?

「ブオッ!!ブオッ!!」アーマルタは威嚇してきた。背中の突起から蒸気のようなものを噴出した。

ヒュン!!っと巨大な腕で薙ぎ払おうと振るってきたが、アリオンのそれに応えるように捌き返した。

アリソンは手を魔法杖に添え、高速で何かを唱え始めた。

「・・・フィ・・・ギ・・・ギ・・・ピ・・・」それは空気を振動させ、アタシの耳は悲鳴を上げた。

「ハローッ!!あなたのジ・エンドの出力を限りなく限りなく小さく出来ますか!?」

「うにゅーーーっ!わかんないっ!わかんないけどやってみるっ!!」

ハローは慌てて、かばんの中から妖精「ジ・エンド」を取り出した。

ジ・エンドは話を聞いていたらしく、にやり、と笑い、万能ナイフの姿に戻った。

「行きます!!」

アリソンの杖の先の空気が滲んで発光していた。それはよくある?魔法「雷電」に近いようだったけど何かが違った。

杖に添えていた手で光をグッと握り締めると、その光は眩い光を放ち、数え切れない光の刃がアーマルタを襲った。

これは!?この感じは、あの「魔王」の、「闇の魔王」の感覚であった。
アーマルタ・ビスケット
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

突如現れたアリスの従者「アーマルタ」。

それをゴーレム騎士アリオンが数十合打ち合った末、ゴーレムのアーマルタを粉砕したように見えた。

が、

「アリオン、変です!」アリソンがそういうと同時にアリオンが数歩下がった。

アーマルタはぼろぼろになっているように見える。でも、なんか違う。

首がごろりと落ちた!

機械的な音が響き始めた!

アーマルタの頭部の装甲が閉じ、ほぼ球状になった!

ギリギリギリギリ・・・。

 ギリギリギリギリ・・・。

アーマルタだったものは地面に根を生やし、巨大な何かを形成し始めた。

地は割れ、その姿を現し始めたときには、時すでに遅かった。

待つ暇なく、アーマルタだったものを破壊すればよかった。

巨大な角、巨大な尾、巨大な四肢、全てが巨大であったそれは、アタシ達に降り注いでいた日の明かりをさえぎった。

その様は太古の恐竜の様でもあった。

嫌だ・・・嫌だ・・・

この世界はファンタジーか!?ファンタジーのモンスターが出る世界か!?

嫌悪感しか与えないものは、震えるアタシの足を地に根を生やすようであった。

「アリソン!!」

「アリオン!!」

掛け声が挙がった!!

「正体を現した分、少しだけ勝機はあります!!」

「パンっ!!」アリソンが手を合わせた。その音でアタシの足の震えは止まり、アーマルタはビクリとした!

「ブオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」アーマルタは吠え、力任せに尾を振った!

アーマルタにアタシ達はどう映ったかはわからない。

敵か!?それとも、獲物か!?
アリオン乱舞
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

突如現れたアリスの従者「アーマルタ」。

その放った一撃はワルキューレを難なく吹き飛ばすものであった。

「私が相手だ・・・」ゴーレム騎士アリオンが前に出た。

地上にはゴーレム騎士というジョブはない。昔の絵本にフィクションで出るくらいだ。

それが目の前にいる。

アーマルタに迷うことなく進んでいく。

アーマルタにも戸惑いは見えない。

ふと風が斬った。

アーマルタは刃のような髪、そして手刀。

アリオンは異様な形の剣。

目にも留まらぬということもないスピードだが打ち合うごとに空気、音が「重い」。

周りを邪魔していた木々が簡単に吹き飛んでいく。

何合打ち合ったのだろう?数十合だと思う。

一瞬、アリオンの剣先がアーマルタの手首をはじいた。

それをきっかけにアリオンの剣筋が次々とアーマルタを切り刻んでいく。血は出ない。ただ飛び散るのは砂と火花。

「勝てるっ!?」ふと口に出た。

「アリオン、変です!」アリソンがそういうと同時にアリオンが数歩下がった。

アーマルタはぼろぼろになっているように見える。でも、なんか違う。

首がごろりと落ちた!

機械的な音が響き始めた!

アーマルタの頭部の装甲が閉じ、ほぼ球状になった!

この後、本当の恐怖の始まりだった。
キルコマンド
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

眼前になんていうか・・・巨大な「扉」が・・・

ユーフォが「扉」のワルキューレの相手をしている。

「ヒューーーーーン・・・」

?何?何の音?

「ズドーーーーーンッ!!」

うあっ!!何か落ちてきたっ!!何っ!何っ!!

「キルコマンド・・・」

ワルキューレが吹き飛んだ!!

あれは、アリスの「アーマルタ」!!

スッとゴーレム騎士アリオンが前に出た。

「ゴーレムにはゴーレムを・・・。そうだな、アリソン・・・。そのための私だ・・・。」
オン・ユア・マーク!!
ここは、コングロマリットカンパニー「大全太楽堂」。

様々な元騎士、元魔導士、元軍人の集まる広場というか特設キャンプに、いろんな歌声が響いていた。

「総裁、これはちょっとしたお祭りですね♪」

「うんうん♪いいねいいね♪この盛り上がりはいいね♪」

「安定した職が欲しいかあーーーっ!?」

うおおおおおっ!!

「安定した収入が欲しいかあーーーっ!?」

うおおおおおおっ!!

「安定した生活が欲しいかあーーーっ!?」

うおおおおおおおっ!!

「優勝したいかあーーーーっ!?」

うおおおおおおおおっ!!

「行きます!!オン・ユア・マーク!!」

何だか変に盛り上がってきていた特設キャンプ場は、とても日差しが高かった。
バリバリ、ラテ、バリン!!
ラテだ。

ここは・・・どこだ?「雲の上」?

眼前に「敵」と認識したものが、俺の魔法杖を折りやがった!!

ちょっと・・・こんなの知らないぞ!!

周りは雲だらけに合間に樹が見える。・・・樹海雲?

ぬおおおおおおっ!!

俺は杖がなくてもバリバリなんだぜ!!

バリバリ?そう、「バリバリ」なんだぜ!!

そりゃああああっ!!

雷砲を喰らえええっ!!

バリバリ、ドカンっ!!

「ドカンっ!!」?

俺の戦っているはるか先で巨大な火球が広がっていた!!

かすかに気配があった・・・これは・・・オーレとその一味!?
猫皇キュー
ここは樹海雲「ふらくたる」、と俗世間では呼ばれているところ。

まぁ、なんていうのですか自治管理組合というものありまして、

この数千年間、問題なく静かだったのですが、

「アレ」が来て、「竜宮楼」なるものを建ててからうるさいことうるさいこと。

そしたら「アレら」が来るものだから一体どうなることやら・・・。

近所迷惑オコトワリです。

で、なんですか?この揺れは!?

窓から竜宮楼のほうを向くと巨大な火球が見えるではありませんか!!

これは苦情を言いに行かなければ!!
吹っ飛ぶ!
ハローです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

眼前になんていうか・・・巨大な「扉」が・・・

現在、「扉」の前にワルキューレが。

凶悪似非魔導士のユーフォがワルキューレと戦っています。でも、ユーフォ、「土」がないと魔法が使えないのでは!?

と思ったその瞬間、「樹の地面」が爆発した!!

ワルキューレは吹っ飛んだ!

僕も吹っ飛んだ!

オーレ、今のうちに「扉」を!!

僕は・・・「ジ・エンド」使う?え?まだ出番じゃない?
アタシが相手だぁっ!!
ユーフォだ。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

眼前になんていうか・・・巨大な「扉」が・・・

現在、「扉」の前に変な奴が。

オーレ!!アタシが相手している間に「扉」を吹っ飛ばせ!!

さぁ!ワルキューレだか、バルキリーだかよくわからんが、アタシが相手だっ!!

え?ワルキューレもバルキリーも同じ意味?

ふははははは!

アタシは、そんなことは気にしなぁ~い!!