[ ふらくたる -FRACTAL- HelloWorld! ] - [0600~0586]
小さな怪物
やること汚い。

やること派手。

やること俊足。

やること危険。

やること丁寧?

やること地獄耳。

やること粘着質。

そんな兎騎士「ジェレイド」がトロアにいるとかいないとか。

それでも強いことは強いらしい。

ジェファ姉ちゃんより強いらしい。

ううぅ・・・絡まれたくないなぁ・・・
ソウルジャックの姉ちゃん
「で、だ。」

「オーレたちのパーティは危険な任務を引き受けることになったので、事前に用心棒を予約しておいた。先生!先生!!」

「はーいっ♪みんなの頼れるジェファ姉ちゃん登場!!」

・・・。

え?

ジェファ姉ちゃん、国が違いますよ。行くとこ「トロア」で、ここ「メイナス」の太楽。そして、姉ちゃんは「スーリア」の戦歌姫。

戦巫女の他国への入国は国際条約違反じゃないの?

「細かいことは気にすんなって♪ちゃんとお許しはいただいてるから♪ケケケ」

いいの?いいの?そんなのでいいの?
龍話師の仕事
「ハローや。お客様だ。」

たくさん過ぎるほどの大部屋がある中、灯りを消したちょっと暗い小ぢんまりした部屋に通された。

「あなたが龍話師ですね。」

一人ぽつんと正座されてた。

「あなたに助けてもらいたいものがいます。」

あの・・・まだ見習いですよ・・・

「もちろんその件は伺っております。今、所在が分かるのはあなただけなのです。」

「報酬は前払いです。龍貨3枚出します。」

「龍貨」って言うと・・・

一枚で国家予算の数十年分とか聞いたことあるような。

「この依頼、承りました。」モカ婆が即答した・・・。

あれ?「チーちゃん応援作戦」は?
姉さま、ぜひお供を・・・
従姉妹のジャワワは連れて行ってほしそうにこちらを見ている。

「アンタはダァ~メ♪」モカ婆がジャワワをぎゅっと抱きしめた。

「あいつらは痛ぁ~い目に遭いに行くの♪」

「ヒッ!!」っとジャワワが言いかける前に、

アタシ達が、

「ヒィィーーーーッ!!アタシら、痛い目遭うのっ!?」

寝耳に水状態であった。
アキュムレーター
魔法力増幅装置を使った魔導士・魔法使いはよく?聞くけど、

「アキュムレータータイプ」はあまり聞きなれない。

どうにも一時的に魔法力を溜め込むものだそうです。

サポートタイプの中の、よりサポートに特化していて、

あらゆる魔法術の膨大な計算式の結果を溜め込み、一気に放出する決戦タイプだそうな。

いや、そんなのいるのかどうか知らないけれど・・・
ヘブンズソード
「あ~これこれ、オーレとハロー。」

なんでございましょう、大婆様?

アタシは大婆には「様」つけないとハリセンでしばかれる。

「そろそろ厄介なのか出てくるから気をつけな。」

「たとえば・・・ヘブンズソード持ちとか。」

◎「ヘブンズソード」とは:

天高く広がる幹のない樹海「ふらくたる」から落ちてくる非常に品質のいい樹液の化石を鍛錬した兵装のこと。

その力は魔人に匹敵するとかしないとか。

アタシはどこかで見せてもらったような・・・

ここに来るまで途中まで一緒だったジェファ姉ちゃんが持ってたような・・・
悪魔っているんですよ♪
もうすぐ争いが始まる。

戦歌姫たちが互いに戦歌を奏でる。

私?

私はどこにでもいる小悪魔的な「悪魔」。

あなたのそばにもいるかもね♪

ああっ、魂の叫びがメロディになって響きあう♪

悪魔にとってそれは糧なの♪

どう?一緒に聞かない?え?嫌だって?それも選択肢の一つね♪
龍話師 -Dragon's interpreter-
バレリィです。

ガーディアンの粒子加速機関が稼動し身構えたその瞬間、私たちの横を人影が通り過ぎた。

幻燈 サクラ?

幻燈 サクラ!!

何で!?何であなたがここにいるんだ!!

「いろいろあってな・・・おまえを迎えに来た。」

ガーディアンの隙間から光が漏れ始めた!!

サクラは躊躇せず、斬りかかった。いや、すでに斬り終えてた。

「みんな、伏せて!!」

修復中の最中の我が店はガーディアンの爆風で吹き飛び、商店街の道はえぐれ、砂煙に皆混乱していた。
口の中は砂でじゃりじゃりしていた。

「バレリィ、行くぞ、その少年も一緒に、ハローとオーレの元へ」

何が?何があったの!?

サクラがここにいること自体が尋常でないことは分かってた。
ハオはついつい叫んでしまった「なんじゃありゃーーーっ!!」
ハオです。

あんたの連れ、なんか様子おかしいよ。

「連れ?いえ、僕は一人でやっとのことここに来ました。誰です?」

彼も知らなかったらしい・・・

連れだと思っていた顔色悪い人はプルプル震えだした。

「ガシャンガシャンギュギュギュギュギュン」

なんか微妙に変形した!!
ものすごい炎を吹きながら、空を飛んだ!!

なんじゃありゃーーーっ!!

「さがりなさい!!ハオっ!!」

姉さん!

「アレはガーディアンよ!!いまTVに映ってた!!」

ガーディアンって何よ!?
そう思いつつもTVに映っているようにここでも「また」戦闘になるのでありました。
こんなの嫌よ!!めんどくさいっ!!
ここですね、太楽の海花支店。
太守の命でトロア国北部から船でスーリアの南港にやっとのことで着きました。
それはもうひどい濃霧で、船上でも動くのが危険なぐらいで。

そして・・・

海花支店、壊れてしまってますね・・・。シートがかかっててガンガンと工事音が響いています。
店前に即席のワゴンが広げられていました。
こちらに龍話師の方が居られると聞いたのですが・・・。

「龍話師・・・?あっ!アイツ、そんな事言ってたなぁ・・・アイツは龍話師の弟子だよ。で、今はいない。」

えっ!なんですと!!
やっとのことで着いたのに・・・

「今、本店にいるころだから・・・、遠いよ。」

本店・・・?ち、中央環状合衆国・・・。それは、遠いです。
僕の国からの方が近かったです・・・。
龍話師さんの誰かに連絡取っていただけませんか?

「姉さん!姉さん!!龍話師、誰かいなかったぁ~?え?・・・うん・・・うん・・・連絡取れるって。」

よかった・・・よかった・・・
そう、僕は少し安心したとき、
良からぬ者をこの町に連れて来てしまっていたことに気が付きませんでした。
出ちゃダメっ!!
私はルシオラ・マーレイ。一般市民「だった」ものです。

遥か北の国「シーバウス」に住んでいました。

今、シーバウスは大不況。地龍王が居なくなったから農作物も不作。

そんななかで、なぜか私の元に発芽した「ふらくたる」の実「ジ・エッグ」が・・・。

そして、なぜか終われる身に・・・。

わがままな「実」に指示されながら、まだ見ぬ彼の地へ二人旅。
オモチの旅
身を焦がす日差し。

半身ほどあるその重き荷。

それでも歩みを止めず、彼の地へと一歩ずつ確実に近づく。
車輪のラテ
「オレはチサトには負けねぇ!!」

そう言って、朝、暗いうちに飛び出たらしい。警備の厳しい城の塀を越えて。

ラテもチサトも魔術能力は学校レベルじゃないからなぁ・・・

ま、なんとかなるっしょ。

そんなことよりアタシは、あっさごはん♪
一杯やるかい?
月夜の晩にモカの仕事部屋に住み込みのスートンが訪れた。

なんだい総帥、眠れないんかい?

おまえさんは変な呪いかけられおるしな。

あのガキンチョどもは大丈夫やて。

心配するな。はっはっは♪

モカは酒をぐいっと一口飲んだ。
ウフフのナイトメア
そう、昨晩アタシは寝たのか寝てないのかよくわかりませんでした。

鏡を見るとちょっとクマさんが出てました。おはようクマさん。

で、

ハローは違ったようです。

ぐっすり眠れたそうで、

夢の中に「ウフフな姉ちゃんが出てきた」と・・・

なんだと!!

なんか腹がたつ!!