[ ふらくたる -FRACTAL- DripDrops! ] - [0420~0406]
晴暦3007年、星河のスターリバー
晴暦3007年5月13日。

・・・。

「な~~~」

「流れ星がひょいひょい流れるね~~~」

「アイツもひょいっと現れそ~~~」

・・・。

「な~~~」

「アイツはメンドイよ~~~」

「アイツはメンドイよ~~~」

・・・。

「な~~~」

「あっちへふらふら~~~」

「こっちへふらふら~~~」

・・・。

「星が舞う~~~」

「星が踊る~~~」

「星が歌う~~~」

・・・。

星空の元の樹海雲の「竜宮楼」の天辺でぼんやりする者がいた。

・・・。

「お茶会を始めよ~~~」

「お茶会を始めよ~~~」

魔法使いの「スターリバー」が両手?を掲げて天を仰いだ。
晴暦3007年、星光のスターライト
晴暦3007年5月13日。

・・・。

「人と魔法使いは、紙一重~♪」

「人と魔女は、紙一重~♪」

「人と魔人は、紙一重~?」

・・・。

「ちゃらら♪らったた~ん♪」

「モンスターを倒した!経験値を得た!魔法を覚えた!」

「・・・。」

「な~んてことは♪ないない♪」

・・・。

「だってね~。」

「モンスター、いないじゃん♪」

「経験値って、なによ♪」

「そんなことで、魔法を得れれば、世の中、魔法使いだらけ♪」

・・・。

「魔法は・・・ね。」

「経験だけじゃなくて・・・ね。」

「「運」、・・・、そう、「運」なのよ♪」

・・・。

星空の元の樹海雲の「竜宮楼」の天辺で喜ぶ者がいた。

・・・。

「さあ♪」

「星と舞おう♪」

「星と踊ろう♪」

「星と歌おう♪」

魔法使いの「スターライト」が両手を掲げて天を仰いだ。
晴暦3007年、竜宮大楼の乙姫
晴暦3007年5月13日。

・・・。

ふんむ!

樹海雲が荒れておる!

樹海雲がざわめいておる!

・・・。

ふんむ!

世界はどうでも良い!

樹海雲だよ!樹海雲!

・・・。

ふんむ!

このわたしだって、怒る事があるんですよ!

ぷんぷん!!

・・・。

「星が舞う!」

「星が踊る!」

「星が歌う!」

・・・。

樹海雲の制御システム「竜宮楼」の楼主の「乙姫」は、憤慨していた。

・・・。

楼の天辺にいる魔法使い!!

この状況、なんとかしなさいな!!

・・・。

「え~、そんなことより~、「お茶会」始めようよ♪」
晴暦3007年、鋭進猛進のトリスタン
晴暦3007年5月13日。

・・・。

姐さん!

「な~に~?」

あっし!行って来ます!

「ふむぅ・・・、手段が・・・、ねぇ・・・。」

「アレ」、使います!

「「アレ」・・・使うん?」

そうです!「アレ」、使うんです!

・・・。

「で、ミッドナイトブルーは?」

あっしだって、人の子です!手加減はしてあります!

「すやすや、寝てるねぇ・・・。」

・・・。

「星が舞う。」

「星が踊る。」

「星が歌う。」

・・・。

鋭進猛進の加速の「トリスタン」は、太楽堂本舗の蔵の一つにある「無限回廊」の扉に飛び込んだ。

・・・。

あっしは、飛べない、魔~女だけれどっ♪

あ~しの速さじゃ、負けないのだぜっと♪

あっしは、姐さんの、矛で盾でありっと♪
晴暦3007年、星空のスターマット
晴暦3007年5月13日。

・・・。

「ねえ。」

「アイツ、来るかな?」

「アイツ、来るかな?」

・・・。

「ねえ。」

「アイツ、始めるかな?」

「アイツ、始めるかな?」

・・・。

「ねえ。」

「楽しみだよね♪」

「楽しみだよね♪」

・・・。

「星が舞う♪」

「星が踊る♪」

「星が歌う♪」

・・・。

星空の元の樹海雲の「竜宮楼」の天辺で喜ぶ者がいた。

・・・。

「さあ♪」

「お茶会を始めよーーー♪」

魔法使いの「スターマット」が両手を掲げて天を仰いだ。
晴暦3007年、人心導手のアリソン
晴暦3007年5月12日、朝焼けの中。

まばゆい光の影の中、目に光が入らぬよう、手をかざす者がいた。

その者の上を、箱舟が後ろ向きに通り過ぎた。

・・・。

「箱舟?」

「迷い人?」

「この感覚は・・・。」

・・・。

朝日の中を目を細めて見た。

・・・。

「ワルキューレ・・・?」

「それと・・・、何?」

その者も、初めて見るものであった。

・・・。

「わかる方から導く・・・と。」

「箱舟は・・・何かを探している?」

・・・。

「・・・!」

「気配を・・・、感じる・・・。」

「魔王・・・、魔王なの・・・?」

・・・。

「気持ち悪い気配・・・。あれか・・・。」

その者は、朝日の後光の上層部に目をやった。

・・・。

「悪意とも、敵意とも、わかりにくい・・・。」

・・・。

「地上と天上が繋がった・・・。また、ややこしいことになる・・・。」

その者、古の英傑の「アリソン」は感じた。

・・・。

「また、導き手となる・・・か。」
晴暦3007年、天華大望のカレイド
晴暦3007年5月12日、朝焼けの中。

箱舟「ウェブスィーパー」は、混乱の塔「バベル」内部を突き抜け、天上の「樹海雲」の上に出た。

「樹海雲」に侵食した「バベル」頂上部は、「樹海雲」とほぼ同化していた。

・・・。

朝の日の光の中に「人影」があった。

「ぱぷりか!日の光から交代しろ!!」、いつの間に乗り込んでいた、先の世界王「カレイド」が叫んだ。

「撃破されたはずの「黄昏の姫君」だ!!」

「「純粋なる眷属」は厄介だ!「魔王」を探せ!ぱぷりか!!」

・・・。

ぷぷぷ~~~♪

「あの「黄昏の姫君」、極小機械「ビット・マシン」の集合体だよん♪」

やはりな・・・。

あの「竹取の少女」が撃破したにも関わらず、完全な状態に修復されている。

ぱぷりか!全天検索にて、「永遠の黄昏の魔王」を探せ!!

・・・。

「ぷぷぷ~~~♪」

「検索できても、「魔王」を撃破出来るとは限らないよ~♪」

・・・。

「箱舟」なら、少しでも時間稼ぎできる!

少しでも早く!!

こいつは、私が相手をする!!

・・・。

「全天検索、開始にゃ~~~ん♪」

・・・。

「破壊」できないものを「撃破」出来るか・・・。

・・・。

先の世界王「カレイド」は構えた。

ワルキューレである、その業にて何とか成るかは、わからない・・・。

・・・。

でも・・・、

・・・。

「出来ることをするまでさっ!!遥か「天の河」へのために!!」
晴暦3007年、黄昏陽炎のユラメギ
晴暦3007年5月12日、朝焼けの中。

箱舟「ウェブスィーパー」は、混乱の塔「バベル」内部にて船首攻撃を継続し、未だに上昇中であった。

「バベル」は、抗体システムにより、箱舟の進行に妨害をかけていた。

・・・。

ぷぷぷ~~~♪

<抗体システムによるハッキング領域、高速で拡大中。>

それでも「ウェブスィーパー」は、「バベル」の内部を無差別攻撃していた。

・・・?

おりょ?なにか・・・来る?

ぷぷぷ~~~♪

<追走対象物、接近中。>

・・・。

もうすこし・・・。

もうすこし・・・。

・・・。

・・・。

「バベル!突破ーーーーっ!!」

・・・。

<追走対象物も乗じてバベルを突破。>

・・・。

箱舟「ウェブスィーパー」は、爆炎と共に「樹海雲」の上層部に飛び出た。

・・・。

朝の日の光の中に「人影」があった。

・・・。

「ぱぷりか!日の光から交代しろ!!」、いつの間に乗り込んでいた、先の世界王「カレイド」が叫んだ。

・・・。

なにっ?なにっ?

・・・。

「撃破されたはずの「黄昏の姫君」だ!!」

・・・。

黄昏陽炎のユラメギ。「永遠の黄昏の魔王」の眷属。

・・・。

「「純粋なる眷属」は厄介だ!「魔王」を探せ!ぱぷりか!!」
晴暦3007年、龍言呼帖のクルーチェ
晴暦3007年5月。

・・・。

<雨、土、雲。>

<鳥、舞う、空。>

<かがやく、ひかりが、照らし出す、花の、道。>

それは、昔々の只の歌。

それは、昔々、楽しそうにある娘たちが歌っていた只の歌。

・・・。

<「歌」は良い・・・。>

<「歌」は良いよ・・・。>

<「世界」は、「歌」を「綴って」いる・・・。>

<「世界」の「龍」が、「歌」を「綴って」いる・・・。>

<「私」は・・・、>

<「伝え」なければならない・・・。>

<「私」は・・・、>

<「伝え」なければならない・・・。>

<・・・。>

<「虚ろなる心無し、闇すら敵わぬ無の井戸ありけり・・・」>

<「私」は「また」、・・・。>

<また、「娘たちの歌」を伝えなければならない・・・。>

・・・。

「龍言呼帖」の龍伝人の「クルーチェ」。クルーチェは、歌った。「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。

・・・。

<「龍」よ・・・。>

<「世界」に「歌」を、広げておくれ・・・。>

<「世界」に「歌」を、伝えておくれ・・・。>
晴暦3007年、箱舟のクラウソラス
晴暦3007年5月。

・・・。

ここは、どこ?

今は、いつ?

どのくらい眠っていたの?

・・・。

球状の大樹「ギルガメシュ」に、「それ」は接舷されていた。

・・・。

飛び立たなければ・・・。

飛び立たなければ・・・。

ここより、飛び立たなければ・・・。

・・・。

意思を持つ船「クラウソラス」。古の船。 最初の船。 最後の船。

・・・。

飛び立つ・・・。

飛び立つ・・・。

「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。
晴暦3007年、賢愚両断のアリアリア
晴暦3007年5月。

・・・。

<雨、土、雲。>

<鳥、舞う、空。>

<かがやく、ひかりが、照らし出す、花の、道。>

それは、昔々の只の歌。

それは、昔々、楽しそうにある娘たちが歌っていた只の歌。

・・・。

<「賢者」に・・・。>

<「愚者」に・・・。>

<「世界」は、分け隔たれているのか・・・。>

<「この差」は・・・。>

<「私」は・・・、>

<「両断」する・・・。>

<・・・。>

<「虚ろなる心無し、闇すら敵わぬ無の井戸ありけり・・・」>

<「私」は「まだ」、・・・。>

<まだ、「アリアリアの夏」を始めるよ・・・。>

・・・。

「賢愚両断」の英傑の「アリアリア」。アリアリアは、手を結んだ。「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。

・・・。

<「アリス」・・・。>

<「世界」は、「悲しい」、「寂しい」所ではないよ・・・。>
晴暦3007年、穢界知破のアリス
晴暦3007年5月。

・・・。

<雨っ♪土っ♪雲っ♪>

<鳥っ♪舞うっ♪空っ♪>

<かがぁ~やく♪ひかぁ~りが♪照ぇらし出す、花の、道~♪>

それは、昔々の只の歌。

それは、昔々、楽しそうにある娘たちが歌っていた只の歌。

・・・。

<「世界」は、ね・・・。>

<「穢れ」ているんだよ・・・。>

<そして・・・。>

<「人」は・・・。>

<「破壊」を・・・、>

<「知る」・・・。>

<・・・。>

<「アタシ」は・・・。>

<「アタシ」は「また」、・・・。>

<また、この「世界」を「壊す」よ・・・。>

・・・。

「穢界知破」の英傑の「アリス」。天ノ原アリスは、手を伸ばした。「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。

・・・。

<「世界」は・・・。>

<「世界」は「優しい」所ではないよ・・・。>
晴暦3007年、真偽見極のアルベルティ
晴暦3007年5月。

・・・。

<「真」・・・。>

<「偽」・・・。>

<・・・。>

<「1」と「0」・・・。>

<「True」と「False」・・・、>

<「Yes」と「No」・・・。>

<そして・・・。>

<「真」と「偽」・・・。>

<物事を判断するには、この「真」と「偽」は便利なもの・・・。>

<・・・。>

<「見極め」の能力は、生きていくのに重要なの・・・。>

・・・。

「真偽見極」の魔王の「アルベルティ」は見下ろした。「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。

・・・。

<あなたは、「真」と「偽」を「見極め」られる・・・?>
晴暦3007年、魔呪創造のワーグナー
晴暦3007年5月。

・・・。

<魔法・・・。>

<魔術・・・。>

<そんなに憧れる・・・?>

<有れば便利ではある・・・。>

<無くても不便ではない・・・。>

<魔法使いに、なるには・・・、>

<素質、才能、努力、そして・・・ほんの少しの「奇跡」・・・。>

<難しく考える事は無い・・・。>

<周りに魔法を使えられるものって、どれくらいある・・・?>

<数えられるほど無いよね・・・。>

<・・・。>

<見つけられるのも、また、「奇跡」・・・。>

・・・。

「魔呪創造」の魔法使いの「ワーグナー」は見上げた。「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。

・・・。

<魔法に頼りすぎると、「堕ちる」よ・・・。>
晴暦3007年、チェシャ猫のガウディ
晴暦3007年5月。

・・・。

<そう・・・。>

<わかった・・・。>

<これより、介入する・・・。>

<これより、「世界」に介入する・・・。>

<「頂王」の命は、「絶対」・・・。>

・・・。

「頂王」のチェシャ猫の「ガウディ」は、「世界の狭間」から「世界の表面」へ・・・。

・・・。

<「チェシャ猫」は、どこにでもいる・・・。>

<「チェシャ猫」は、どこにもいない・・・。>

・・・。

<「介入」は楽しいよ・・・。>

<楽しいよ・・・。>

・・・。

世界の「チェシャ猫」達は、にやりと笑った・・・。