[ ふらくたる -FRACTAL- DripDrops! ] - [0360~0346]
ダイアモンド・ダスト
オーレです。今日は何年何月何日?

・・・。

今、アタシそっくりの「オーロラ」に、アタシとハローとルリムラを近くの村まで、ズルズルと引っ張られています。

アタシは、ぼやーっと空を見ていました。

ちょっと暗いかな?

でも、綺麗な澄んだ空。

・・・?

なんだろ・・・?

・・・。

「・・・なんだ・・・?」、オーロラが聞いてきました。

うん・・・上空に影・・・。

「影?・・・。」、オーロラは、空を見開きました。

「なんだ・・・?」

「・・・。」

「ダイアモンド・ダスト・・・。」

「まずいっ!ダイアモンド・ダストだ!」

・・・。

オーロラはアタシたちを引っ張って雪山の陰に慌てて隠れた。

「通り過ぎた・・・?こいつらが目標じゃ・・・ない?」

「なんだ・・・、何が起きているんだ?」

「ダイアモンド・ダスト」が向かった方向には、暗雲立ち込め、稲光が起きていました。

「何かが・・・起こっている・・・。」

・・・。

オーロラは何かを察知したようですが、アタシたちはまだ、状況を読み取れなかったのでした。
そっくりさんのオーロラ
「何処から来た!?」、オーロラは質問した。

「さむい・・・。」、オーレは、歯をガチガチ言わせながら答えになっていない答えを言った。

「ストレンジャーか!?」、オーロラは質問した。

「にぱ♪・・・、さむい・・・。」、ハローは、寒さで顔が青ざめながら答えた。

「何でそんな薄着をしている・・・?」、オーロラは少し気の毒に思いながら質問した。

「いつもの格好っす・・・。」、ルリムラは、全身鳥肌になって答えた。

「・・・。」、オーロラ、質問に困る。

「ねえ・・・。」

「なんで、お前は私にそっくりなんだ・・・?」、オーロラは、一番気になっていることを質問した。

・・・。

「わ、・・・、」、オーレ、・・・。

「わ?・・・ごくり。」、オーロラ、息を飲んだ。

「わ、わかりまへん・・・。」、オーレは、寒さで虚ろになった目で何とか答えた・・・答えた?

「おいいいいっ!!」

「寝るな!!私一人で三人も担げるはずないじゃないか!!」、といいつつ、三人の胴にロープを巻きつけた。

・・・。

ハロー村までいけるかどうか・・・か。

・・・。

「あの化物に遭遇しませんように・・・。」、オーロラは、小声で祈って、三人を引っ張った。
お出迎え♪
「うわっ!ばふっ!!・・・。」、オーレ、雪に頭から突っ込む。

「はわっ!ばふっ!!・・・。」、ハロー、雪に頭から突っ込む。

「ほいっ!ばふっ!!・・・。」、半袖短パンのルリムラ、雪に全身で倒れこむ。

・・・。

・・・。

・・・。

「寒い・・・。」

「寒い・・・。」

「寒い・・・。」

・・・。

「ここはどこーーーっ!!」、オーレ、雪原でポツンと絶叫。

「ぬあっ♪」、??

「ね、猫饅頭!?・・・、違う・・・これ何猫饅頭???」

「ぬあっ♪」

「雪猫饅頭っすね・・・。」、ルリムラが思い出したかのように言った。

・・・。

「な!お前たちは何なんだ!!」、突如声がした。

・・・。

「何処から出てきたんだ!!・・・って、あれ、お前・・・は、私・・・?」、え?

・・・。

「オーレが二人っ♪」、ハローが言って、気がついた。。

・・・。

「アタシがもう一人いるーーーっ!?」、オーレは目を見開いて叫んでしまった。

・・・。

これが、オーレとオーロラの突如の出会いでした。
ようこそ、出口へ♪
ようこそ、オーレ♪

ようこそ、ハロー♪

ようこそ、無限回廊の出口へ♪

ここから先は、あなたたちの未来♪

ここから先は、未知なる世界♪

進むのです♪

恐れずに進むのです♪

楽園か、苦難かは、わかりません♪

でも、「道」は開かれます♪

さあ、行きなさい♪

さあ、行きなさい♪

ここが、無限回廊の出口です♪
乙姫の介入
あはっは♪ははははは♪

・・・。

って、おいぃっ!

樹海雲の南端が燃えているじゃないか!?

・・・。

あはっは♪ははははは♪

・・・。

ゆるさんっ!!

「上」・・・、「あれ」か?

熱視線!!

・・・。

わたしゃは、「リンリン」。

目の前に居られる御仁、「乙姫」さまが目から怪光線を上空に向け発射した!!

・・・。

上空にきれいな光が流れました。

樹海雲の主、「乙姫」さまは謎なお方でございます。

・・・。

ワルキューレ!南端に進撃せよ!進撃せよ!

何処にいたのかわからなかったワルキューレ達がワラワラと南に向かって行きました。

「乙姫」さまの一言により、世界はややこしい状態へと突き進んでいたのでした。
砲のサピヲ
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

遠くに見える南極「フォックニウス」の岸壁には、黒く蠢くものが一面に・・・。

・・・。

「黒き大樹の落葉」、・・・。

「砲」で焼き払えるか・・・。

・・・。

「サピヲ」を、

南極「フォックニウス」へ向け!

「薙ぎ払えっ!!」

リアニン赤道衛星軌道上より「サピヲ」と呼ばれるシステムを起動させた。

ラフィンの一言により、南極「フォックニウス」の岸壁は、赤く燃え盛った。

が、黒く蠢くものは減ったようには見えなかった。

・・・。

それでも、「砲」は撃ち続けられた。

ここは、南極に最も近き南リアニン半球の最南端。

・・・。

ラフィンの瞳には、赤い炎に晒される南極が映りこんでいた。

・・・。

「完膚なきまで、薙ぎ払えっ!!」

・・・。

天空の「砲」の「サピオ」。魔王の眷属の忌まわしき、炎は遥か大地に向け、放ち続けられていた。
黒き大樹のフォックニウス
・・・。

<ここに何がある・・・?>

・・・。

<ここに何を求める・・・?>

・・・。

<希望・・・?>

・・・。

<絶望・・・?>

・・・。

<少なくとも・・・、>

・・・。

<一本の寂しい樹がある・・・。>

・・・。

<黒き樹がある・・・。>

・・・。

<我は待っている・・・。>

・・・。

<我は、黒き大樹・・・。>

・・・。

<我は、黒き世界樹・・・。>

・・・。

<我は、黒きユグドラシル・・・。>

・・・。

<我は、フォックニウス・・・。>

・・・。

<我は、黒き大樹のフォックニウス・・・。>
黒き大樹の落葉
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

遠くに見える南極「フォックニウス」の岸壁には、黒く蠢くものが一面に・・・。

・・・。

<フシュルルルル・・・。>

・・・。

<フシュルルルル・・・。>

・・・。

<フシュルルルル・・・。>

・・・。

「黒き大樹の落葉」、・・・。

「砲」で焼き払えるか・・・。

・・・。

「サピヲ」を、

南極「フォックニウス」へ向け!

「薙ぎ払えっ!!」

リアニン赤道衛星軌道上より「サピヲ」と呼ばれるシステムを起動させた。

南極「フォックニウス」の岸壁は、赤く燃え盛った。

が、黒く蠢くものは減ったようには見えなかった。
黒き大樹のオリハルコン
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

・・・。

<やあ・・・。>

・・・。

<我を求める者たちよ・・・。>

・・・。

<我の力を求める者たちよ・・・。>

・・・。

<さあ・・・。>

・・・。

<さあ、この黒き世界樹の元へ来るが良い・・・。>

・・・。

<さあ、欲を抱えて、幾多もの障害を乗り越えてくるが良い・・・。>

・・・。

<我は待っている・・・。>

・・・。

<我は待っている・・・。>

・・・。

「黒き大樹のオリハルコン」、・・・。

あれが、厄介な者たちを呼び寄せたのか・・・。

まあ、我々も十分厄介な存在かと思うけど。

・・・。

さあ、いざ参らん!

南極「フォックニウス」へ!

「黒き世界樹」へ!

ラフィン、南洋ミラーズは障害に向け、前進した。
赤兎のスカーレット
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

・・・。

進軍する「南洋ミラーズ」・・・。

・・・。

「メデューサ以外にも誰かいる・・・、赤兎・・・、赤兎!!」、先行する斥候が何かを確認した。

「赤兎を確認!!」

・・・。

またも信号弾が上がった!

・・・。

「識別、赤5。敵対象物クラスS!」

倦怠の悪魔が答えた。

「反応、魔女。赤兎。」

「あの赤兎か・・・。」、ラフィンは唇をかんだ。

・・・。

「太楽の赤兎、スカーレット。腐敗の魔女・・・。」

「狙撃手!メデューサの「目」を見るな!隣にいる敵対象物の狙撃を開始せよ!」

「パシュッ!」、消音機を通して弾丸が「赤兎」の額を目掛けて襲い掛かった。

・・・。

「着弾確認。」

・・・。

敵対象物、「赤兎」は平然としていた。

弾丸が額に触れる前に「腐った」のだった。

「物理攻撃」が効かない・・・。近寄ったらメデューサに「呪い」を受ける。

ラフィンは一人、前進した。
最果てのメデューサ
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

・・・。

進軍する「南洋ミラーズ」・・・。

・・・。

「あれは・・・エルフ?」、先行する斥候が何かを確認した。

「違うっ!!」

・・・。

信号弾が上がった!

・・・。

「識別、赤5。敵対象物クラスS!」

倦怠の悪魔が答えた。

「反応、魔女。メデューサ。」

「全隊!対魔法障壁を展開し、その場に停止せよ!」、ラフィンは指揮した。

・・・。

「メデューサ。メルカトラバの瞳・・・。」

「アンニュイ!対処可能か!?」

「難しい。」

厄介なものが早々に行く手を阻むとは・・・。

「スピーカ!指向性音撃にてメルカトラバの「目」を狙え!」

・・・。

魔女、メデューサ、「メルカトラバの瞳」と呼ばれたそれは、姿はエルフそのものだった。

だが、「蛇」の姿をしているとは限らなかった。

あの瞳に睨まれれば、どのような「呪い」を掛けられるか、誰にもわからなかった。

わからなかったと言うのも、「呪い」の効果が複雑すぎて、「解除」に成功したものはいなかった。
龍音のスピーカ・スピカ
我は歌った・・・。

我は歌った・・・。

我は歌った・・・。

我は歌った・・・。

我は歌った・・・。

そして・・・。

我は龍の歌を歌った・・・。

・・・。

今は晴暦3007年5月。

ここは、南リアニン半球を牛耳るコングロマリットカンパニー「南洋ミラーズ」。

・・・。

我は龍の音・・・。

我は龍音の戦歌姫・・・。

我はスピーカ・スピカ・・・。

我はラフィンと旅をした・・・。
倦怠の悪魔のアンニュイ
我は飽きた・・・。

我は怠った・・・。

我は嫌になった・・・。

我は疲れた・・・。

我は呆けた・・・。

我は・・・。

そして・・・。

我は出会った・・・。

・・・。

今は晴暦3007年5月。

ここは、南リアニン半球を牛耳るコングロマリットカンパニー「南洋ミラーズ」。

・・・。

我は倦怠・・・。

我は倦怠の悪魔・・・。

我はアンニュイ・・・。

我はラフィンと旅をした・・・。
七天妖のフォーゼス
我は巡った・・・。

我は彷徨った・・・。

我は逸れた・・・。

我は飛んだ・・・。

我は進んだ・・・。

我は辿った・・・。

そして・・・。

我は至った・・・。

・・・。

今は晴暦3007年5月。

ここは、南リアニン半球を牛耳るコングロマリットカンパニー「南洋ミラーズ」。

・・・。

我は七天妖・・・。

我は魔王の眷属・・・。

我はフォーゼス・・・。

我はラフィンと共に・・・。
南洋ミラーズのラフィン
今は晴暦3007年5月。

ここは、南リアニン半球を牛耳るコングロマリットカンパニー「南洋ミラーズ」。

・・・。

南洋ミラーズ軍事部門「ランフーン」は、南極大陸「フォックニウス」を目指していた。

問題は、「同行している者たち」であった。

「同行している者たち」・・・、「悪魔」と呼ばれる集団であった。

利害の一致により協力関係と結んでいた。

・・・。

「北リアニンの者ども」が来る前に「彼の地」へ。

・・・。

「北リアニンの者ども」が来る前に「黒き大樹」へ。

・・・。

世界は一枚岩ではないんだよ。

「魔王」の眷属は、「彼の者たち」以外にもいるのだよ。

そう、この私、「ラフィン・ミラーズ」も。

・・・。

来る。

「彼の者たち」は間髪置かずに来る。

・・・。

私は「ここ」だ。

・・・。

見えるか?「ここ」にいるぞ。

相反する「魔王の眷属」たちよ。