[ ふらくたる -FRACTAL- DripDrops! ] - [0225~0211]
魔導士?魔法使い?どっちでもいいや。
今、晴暦3007年5月。

「はい。チューン魔導士派遣事務所です。」

「はい。ミニミニ雑貨商会のキラメキ様。いつもお世話になっております。」

「はい。菜の花 ロータスですね。少しお待ちください。」

・・・。

「あい。菜の花です。・・・、うげげ・・・キラメキさん・・・、今日は何の御用でしょうか?」

・・・。

「あい・・・。わかりました・・・。」

がちゃり・・・。

アタシは受話器を置いた。

・・・。

アタシは世界管理機構の元内閣調査管理室の室員の「菜の花 ロータス」。

アタシは、元「魔導騎士」であった。

アタシは、管理責任を問われた室長と共に即時解任され去った。

そして、魔導士派遣事務所で働いていた。

それが・・・。

「なんで今頃、招集かけてんだよーーーっ!!」

思わず叫んだ。

仕方が無いので、魔法杖と刀と拳銃とその他もろもろ、非合法な武器をかき集めた。

・・・。

「ロータスさん♪、いってらっしゃい♪」

電話番の子がにっこり微笑んでいた。

アタシは泣いていない・・・。

これは、「目から汁」が流れているんだ・・・。

魔導士?、魔法使い?、どっちでもいいや。

飯さえ食えりゃ・・・。
魔法少女は、敵味方?
「インフィニティーーータァーーーイムッ!!」

「私は魔法少女!」

「私は正義!」

「私は正義の味方!」

「無限の力で正義を実行っ!!」

「インフィニティーーータァーーーイムッ!!」

・・・。

魔法少女「インフィニティ」は、自分勝手なことを叫んだ!!

それは、晴暦3007年5月9日のことであった。
剣と魔法
今、晴暦3007年5月。

ここは世界管理機構の元内閣調査管理室の室員のキラメキ。

私は、元「騎士」であった。

私は、管理責任を問われた室長と共に即時解任され去った。

・・・。

今、各地に散った室員召集に向かっている。

そして、室長は、「国際裁判所」に向かっている。

「騎士権」の回復のために。

そして、わずな国同士による共同作戦等ではなく、

「国際連合体」の再建を。

・・・。

今、「国際権利局」の前にいる。

ここには「騎士」はいない。

ただ、屈指の「警備員」がいる。

私の手には「封印証」で固められた「剣」しかない。

だが、本来の「騎士」はあらゆる状況下に対応できるために、あらゆる用意はしてあるもの。

私は「魔法」が使える。今はこれと「拳闘術」を組み合わせるしかない。

さあ、「未来の道のために」。
ペンと剣
今、晴暦3007年5月。

ここは世界管理機構の元内閣調査管理室。

・・・。

私は、管理責任を問われた室長と共に即時解任され去った。

・・・。

それが、今、ここに居る。

元室長は、一企業主から依頼を受けた・・・。

今起こっている事件・事象の調査を・・・。

わかっていた・・・。

知っていた・・・。

動くときが来た。

私は各地に散った室員を招集した。

今いる「剣豪」に匹敵する「騎士」を復活させるため、

私は、「国際裁判所」に「一時的な騎士力・軍事力の回復」を嘆願した。

私の手には「封印証」で固められた「剣」しかない。

今いる「元騎士」は「ペン」を持つべき時期ではない、「ペンと剣」を手にするべきだと。

今世界で起こっている「異質なる事象」に対して。

私は、かつて「騎士」だった者、そして「騎士」に戻る者。
麒麟の羅針
晴暦3002年9月に、「それ」は起きた。

世界は100年に一度の祭り「アリアリアの夏」に酔いしれていた。

そしてそのフィナーレは、

部分的な樹海雲の崩壊であった。

世界の中心国家「オウカナ」は正体不明の光により焼かれ、破壊された。

世界は大混乱になった。

・・・。

私は世界管理機構の内閣調査管理室の管理室長であった。

・・・。

私は、管理責任を問われ即時解任された。

・・・。

そして、今、晴暦3007年5月。

私は、一企業主から依頼を受けた・・・。

今起こっている事件・事象の調査を・・・。

わかっていた・・・。

知っていた・・・。

動くときが来た。

私の「知恵」、「知識」、「心眼」を。

龍王に匹敵する「麒麟」である私、「羅針」を。
ここは、「ようこそ♪」するところじゃない!!
「バカエイトっ!!」

「ここは、「ようこそ♪」するところじゃないっ!!」

「ここは、禁断の地「世界の中心」だっ!!」

「今、目の前にいるのはなんだっ!!」

「悪魔だ、悪魔っ!!」

「侵入者には、制裁をっ!!」

・・・。

「はわわわわ・・・「500年」が怒っている・・・はわわわわ・・・」

・・・。

ここは世界の中心。

その地を護るもの、「500年」。

「500年」は龍王エイトの行いに対し、激怒していた。

・・・。

「はわわわわ・・・」
忘却の悪魔のアムネジア
「はわわ~~!!」

・・・。

「ここは、どこなんですか~~!?」

・・・。

「わたしは、だれなんですか~~!?」

・・・。

「どうして、ここにいるんですか~~!?」

・・・。

「お、お、思い出せませ~~ん!!」

・・・。

「お!お!」

・・・。

「ああ・・・、やっぱり、思い出せませ~~ん!!」

・・・。

忘却の・・・たぶん悪魔の・・・「アムネジア」は、混乱していた・・・。

混乱しながら、・・・世界の中心にいた・・・。

・・・。

「はわわ~~!!」
ブレてる悪魔のコーミングノイズ
「ここは何処?」

・・・。

「世界の中心?」

・・・。

「あなたは誰?」

・・・。

「最硬の龍王?」

・・・。

「ハッキリしている。」

・・・。

「クッキリしている。」

・・・。

「ブレていない。」

・・・。

「ちょうだい。」

・・・。

「その器をちょうだい。」

・・・。

ブレてる悪魔の「コーミングノイズ」は、わがままを言った。

・・・。

「やだーーー!!」

・・・。

龍王のエイトは即答でイヤイヤした。
ようこそ、世界の中心へ♪
「ようこそ、世界の中心へ♪」

・・・。

「え?迷い込んだ?」

・・・。

「あれ・・・?」

・・・。

「誰・・・?」

・・・。

「なんだって・・・?」

・・・。

「悪魔・・・?」

・・・。

「そんなの知らないよ・・・?」

・・・。

「アタシを・・・?」

・・・。

「排除する・・・?」

・・・。

「ふふふのふ・・・♪」

・・・。

「アタシを誰だと思っているの♪」

・・・。

「アタシは、世界最硬の龍王のエイト♪」

・・・。

「ようこそ、アタシの護る世界の中心へ♪」
妨害の悪魔のジャミング
・・・。

「誰だって・・・?」

・・・。

「妨害・・・。」

・・・。

「妨害・・・?」

・・・。

「うん、妨害・・・、」

・・・。

「妨害の悪魔・・・、」

・・・。

「ジャミング・・・。」

・・・。

「歌も・・・、」

・・・。

「音楽も・・・、」

・・・。

「聞こえさせない・・・。」

・・・。

「ノイズを奏でる・・・。」

・・・。

「耳障り・・・。」

・・・。

「そして・・・、」

・・・。

「目障り・・・。」

・・・。

妨害の悪魔の「ジャミング」は、かすかに口元が緩んだように見えた。
ラジオから聞こえる歌
・・・。

「誰・・・?」

・・・。

「あなたは、誰・・・?」

・・・。

「あなたは、悪魔・・・?」

・・・。

「あなたは・・・、」

・・・。

「あなたたちの、ざわめきは・・・、」

・・・。

「耳障り・・・。」

・・・。

「歌が・・・、」

・・・。

「音楽が・・・、」

・・・。

「聞こえない・・・。」

・・・。

「ノイズが響く・・・。」

・・・。

「耳障り・・・。」

・・・。

「そして・・・、」

・・・。

「目障り・・・。」

・・・。

星を眺める者、天空の龍王「スターゲイザー」は唯一の楽しみを奪われ、静かに怒りを露にした。
均衡の悪魔のバランサ
・・・。

「多勢に無勢・・・。」

・・・。

「一人に対して、その数は不均衡・・・。」

・・・。

「アリス・・・。」

・・・。

「攻めから引きに転ずるのも、また一向・・・。」

・・・。

「あなたが幾程に力を持っていても、相手の数も考えましょう・・・。」

・・・。

「ふぅ・・・、仕方が無い・・・。」

・・・。

「バランサがそういうのならば致し方が無い・・・。」

「モカ~♪とりあえずお暇するわ♪じゃあ、まったね~♪」

・・・。

均衡の悪魔のバランサと共に、アリスと天劇の王は、その場にいなかったように消えていった。
無限少女のインフィニティ
この世の「支点」は私のもの!

この世の「力点」は私のもの!

この世の「作用点」は私のもの!

無限の力・・・。

「インフィニティーーー!!」

・・・。

世界の果てで叫ぶ者、自称「インフィニティーーー!!」は、魔法少女で無限の力を持つかもしれない少女。

・・・。

それは、晴暦3007年5月7日のことであった。
ブラックペッパー・タングラム
・・・。

タングラム・・・。

タングラム・・・。

古のパズルの、タングラム・・・。

決められた組み合わせの無い、タングラム・・・。

見事に納まる、タングラム・・・。

いま、・・・。

そこにあるタングラムは・・・。

・・・。

ようこそ。

この世界へ。

見なさい、この世界を。

この纏まりようの無い世界。

まるで、子供が崩したパズルの様。

・・・。

さあ、組みなさい。

好きな形に、組みなさい。

・・・。

その者「ブラックペッパー」は、「タングラム」という「世界のパズル」を組み上げるように委ねた。

・・・。

それは、晴暦3007年5月7日のことであった。
クラッカー・タングラム
・・・。

そう・・・。

そうなの・・・。

ここから出たいのね・・・。

もっと広いところに出たいのね・・・。

そうね・・・。

あなたには、そこは狭すぎる・・・。

・・・。

「ガチャ・・・」

・・・。

さあ・・・。

空を見上げなさい・・・。

空を見上げなさい・・・。

・・・。

目指すべきところに向かいなさい・・・。

目指すべきところに向かいなさい・・・。

・・・。

進みなさい、天劇の王・・・。

・・・。

その者「クラッカー」は強固なる封印を開錠し、脅威を解き放った・・・。

・・・。

それは、晴暦3007年5月7日のことであった。