[ ふらくたる -FRACTAL- DripDrops! ] - [0195~0181]
毒蛇ジェファの再起
今は晴暦3007年5月8日。

ここは、極東の国「スーリア」の中央議事堂前。

・・・。

シャバだ♪

一体いつまで、取調べされていたんだ?

・・・。

5年前の国境騎士団の造反による共謀容疑で取り調べられていた。

うんともすんとも言わず、口を「へ」の字に黙秘していた。

そして、

5年経った。

・・・。

ほとんど軟禁状態であり、取調べの日以外は用意された家屋でおとなしくしていた・・・はずだった。

・・・。

暴れた。

それはもう、とことん暴れた。

・・・。

容疑は深まったり、浅くなったり・・・。

・・・。

かつての戦歌姫の春原ジェファは、「悪魔殲滅」を条件に開放された。

で、「悪魔」ってなんなんだ?
セーラ国境線とレモネード/a>
今は晴暦3007年5月8日。

ここは、南方の国「アルテネ」との隣接国の「スーリア」の国境線「セーラ」。

・・・。

もめています。

国境の警備隊と、もめもめです。

・・・。

どうして、毎度、毎回、すんなり通さないのよ!

「困りますよ・・・。どうして、そんなに象の大群を引き連れているのです・・・。」

商売よ!

商売道具を運んでいるのよ!

「それなんですよ・・・。いくら、太楽さんでも検閲完了するのにどれだけ時間をとられるのやら・・・。」

なに!?

いかがわしい物でも運んでいると思っているの!?

「いかがわしいかどうかを検閲するのです・・・。わかってくださいよ・・・。」

早くしなさいよ!

・・・。

もめているのは、太楽の大華のレモネード。いつも、どこかの検閲所でもめている。

・・・。

大婆め!私にこんな役目をさせやがって!!

太楽の中でもモカ総裁に媚びへつらう事の無い希少人物でもあった。
光を喰う狼
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

・・・。

「あっかずっき~~~ん♪」

「あっかずっき~~~ん♪」

「赤頭巾は、ワタシに喰われるの♪」

「みんなは、ワタシに食われるの♪」

「決まっているの♪」

「昔から、そう決まっているの♪」

「さあ♪さあ♪さあさあさあさあ♪」

「かかって来い♪」

「かかって来い♪」

「かかって来い来い♪かかって来い♪」

・・・。

蒼き狼は煙のような姿になった。

それは光をも喰らうほどの暗さを持つ「暗黒に近い蒼」だった。

・・・。

赤頭巾はニヤつき、すこし身震いした。

そう、「あの時」、「あの時代」を思い出したかのように。
西の国の「蓬莱」目指して
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のリアニン赤道下。

暑い。

暑い。

ついでに「頭が重い」。

ふむ。

・・・。

丸々と肥えた蓬莱鳥が、どっしりと頭の上を陣取っている。

重くて、

暑苦しいわ。

さて、

この忌々しい蓬莱鳥を西の国の「蓬莱」に送り届けなきゃね。

そう私は一人つぶやいて、歩み続けるのであった。
リアニン赤道の初夏
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のリアニン赤道下、ある日の下の海。

「リアニン」の初夏は5月に来ます。

・・・。

暑いです。

それはもう暑いです。

海で、ひと泳ぎをするのです。

空には「リアニンの輪雲」が見えます。

・・・。

暑いです。

水の事故にはご注意を。

・・・。

「はふぅ・・・今年の夏も暑いです・・・。」
ハナはいつも、元気です♪
今は晴暦3007年5月。

ここは、中央神聖国家群「オウカナ」にあるコングロマリットカンパニー「大全太楽堂」本店の再建設敷地内にある事務所です。

・・・。

今年は暑いですね。

暑いと冷たいものがほしいですね。

そんなときは!当店の新製品の超省エネ冷蔵庫♪

どんなものでも冷や冷やです♪

・・・。

今年は暑いですね。

避暑地にでも行きたいものですね。

そんなときは!当店の新製品の超省エネエアコン♪

さわやかな風を送ってくれます♪

・・・。

今年は暑いですね。

皆さん、5月なのにもうバテバテさんです。

そんなときは!猫饅頭さんの出番です♪

なでなでして、幸せ気分に浸れます♪

・・・。

そして、この私、ハナはいつも元気です♪

私は、かき氷とうちわがあれば満足です♪

今日もいい天気です♪

太楽は今日も元気です♪
蒼き狼
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

・・・。

「あははははは♪リボルビング・バイトは通用しないか♪」

「そうだな♪この枷も只の錘に過ぎない♪」

邪剣を持つ者の装甲が自壊した・・・。

「あははははは♪軽い♪軽いよ♪」

・・・。

「あら?拍子抜けした?探していた仇敵とも違った?」

「残念♪残念♪ざんねーーーんっ♪」

・・・。

「蒼き狼・・・久しいな。」

紅き風を纏う者「赤頭巾」は言った・・・。

蒼き狼・・・。

・・・。

「セリア戦争以来だな。」

「巻き込まれる必要の無い者たちまで屠った「蒼き狼」よ。」

「この狼狩りが始末する。」

赤頭巾以外は、赤頭巾以外にはどうしようもない状況であった。

・・・。

「あははははは♪オマエたちは、この大英傑の「蒼き狼」に敵うと思うのかな♪」

「かかって来い!赤頭巾っ!!」
赤頭巾の起こす風
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

数刻のうちに、曇りがかってきた。

・・・。

「リボルビング・バイト」を持つ者に挑む全ての者が圧倒されていた。

力の前に、あきらめかけていた。

・・・。

「あははははは♪狐ども♪あきらめろ♪」

・・・。

風が吹いた・・・。

紅き風が吹いた・・・。

「お前、蒼き狼の臭いがする。」

・・・。

「誰だ?オマエは?」

・・・。

「お前は、蒼き狼か?」

・・・。

「勘違いもいい所だ♪」

・・・。

「やってみるさ。」

「この狼狩りが。」

・・・。

「狐も嫌いだが、オマエも嫌いだ♪」

邪剣「リボルビング・バイト」が怒涛の攻撃を始めた!

!!

「・・・なに?」

邪剣を持つ者はあっけにとられた。

全ての「リボルビング・バイト」の刃をかわすのではなく、全て弾き飛ばしたのであった。

「昔、その昔、いたのだよ。リボルビング・バイトの対抗手段を持つ者が。」

!!

紅き風の魔女「赤頭巾」は坦々と語り、邪剣を持つ者を圧倒し始めた。
行くぞっ!!
今は晴暦3007年5月8日の朝。

ここはサン海花、太楽堂支店前。

先日の対悪魔戦の後、少しの間、休んでいた。

そして・・・。

朝焼けがまぶしい。

今は朝の5時くらい。

それでも、この町はにぎわっている。

それは・・・。

アタシたちを見送るためだった。

アタシはバイクを何処となしヒョイッと取り出した・・・。

取り出した・・・?

まあいい。

「行くぞ!!ニナ!!」

「行けー!!ユーフォ!!」

その掛け声に町の人たちに活気が沸いた。

「ゴーゴー!!ユーフォっ!!」

「ゴーゴー!!ニーナっ!!」

バルン!バルン!バルルルルルルル!!

「行くぞー!!」

「オーーー!!」

アタシたちは勢いよく走り出した!!
黄昏を憂う者
あら?

あら?

あらら?

皆様、色々とご熱心で。

・・・。

そう。

私も溜め息ばかりついているわけにもいかないわね。

・・・。

さて、私は、私の、プログラムを、実行しますか。

・・・。

「黄昏」による、

「黄昏」のための、

「黄昏」の世界を作りましょう。

さあ、目覚めなさい。

「黄昏の姫君」よ。
混沌を支配する者
どうする?

どうする?

初期化する?

このまま続ける?

・・・。

そう。

このまま続けるのね。

・・・。

プログラムは実行継続中。

プログラムは実行継続中。

プログラムは実行継続中。

プログラムは実行継続中。

プログラムは実行継続中。

・・・。

「混沌」は、そこにある~♪

「混沌」は、いつもそこにある~♪

さあ、世界を巡りなさい。

「涅槃」と共に。
白の龍話師の千年千歳
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

・・・。

私は「龍話師」。

龍と語り、龍を語り継ぎ、龍を護る者。

・・・。

眼前に混沌の闇に沈んでいる古の人型の機械「龍王機」。

その機械に稼動し始めている。

かつての戦争の機械。

かつての大戦争の機械。

その眠りから目覚めるのか・・・。

世界はそこまで切迫されているのか・・・。

・・・。

それもいい・・・。

語ろう。

語り告ごう。

・・・。

私は「龍話師」。

龍話師の「千年の千歳」。

新たなる話を描き伝えよう。
鮫牙の指刃のネル
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

・・・。

「うぐぅ・・・。」

黒い刀を引きずった者に引っ張られたその者は現れた。

「また、狐・・・狐?・・・子狐!」

「どいつもこいつも狐!狐!狐!」

・・・。

「うぐぅ・・・。サワー姉様に連れられてきました。」

・・・。

「オマエ、気力無さすぎだ!!」

・・・。

「うぐぅ・・・。それ言われると、実も蓋も無い・・・」

「うぐぅ・・・。みんなみんな、「太楽」のみんなは特別な能力を持っている・・・。」

その者は言った。

その者は、「太楽」、と。

・・・。

「あはははははははははは♪」

「嫌いだ♪嫌いだ♪嫌いだ♪」

「どの子狐も嫌いだ♪」

「どの太楽も大嫌いだ♪」

・・・。

「うぐぅ・・・。あまり言い過ぎると痛い目見るよ・・・。」

その者は、太楽の海帝のネル。オーレ世代の気弱な草食系男子。

ただ、その者の持つ指刃は、並みの刀剣より鋭かったのは想定外だった。
月下の暴威のマーブル
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

・・・。

「あい。それはそれは眠いです。」

刀を引きずりながら前触れありで、その者は現れた。

「狐・・・狐?・・・子狐!」

「子狐も大嫌いだ!!」

・・・。

「あい。サワーに連れられてきました。」

・・・。

「オマエ!いい加減すぎだ!!」

・・・。

「あい。僕はいい加減です。あんたに負けないほどに。」

「あい、太楽は、全力を持ってあんたを排除します。」

その者は言った。

その者は、「太楽」、と。

・・・。

「あはははははははははは♪」

「嫌いだ♪嫌いだ♪嫌いだ♪」

「子狐も嫌いだ♪」

「太楽も大嫌いだ♪」

・・・。

「あい、僕はあんたを気持ち悪く感じています。」

その者は、太楽の月呼のマーブル。オーレ世代の貴重な太楽男子。
開錠の魔女のサワー
今は晴暦3007年5月。

ここは、ある国のある場所、ある日の下。

・・・。

「そこの下品な笑いをする怪しい者よ。」

空から何の前触れも無く、その者は現れた。

「狐・・・狐?・・・狐!」

「狐は大嫌いだ!!」

・・・。

「そう。やはり、ウォーメイトの戒めを開錠して正解でした。」

・・・。

「オマエ!生意気だ!!」

・・・。

「そう。私は生意気です。あなたに負けないほどに。」

「我々、太楽は、全力を持ってあなたを排除します。」

その者は言った。

その者は、「太楽」、と。

・・・。

「あはははははははははは♪」

「嫌いだ♪嫌いだ♪嫌いだ♪」

「狐は嫌いだ♪」

「太楽は大嫌いだ♪」

・・・。

「そう、我々はあなたを好んでおりません。」

その者は、太楽の小帝のサワー。二つ尾の魔女のサワー。