[ ふらくたる -FRACTAL- DripDrops! ] - [0120~0106]
乱れ撃つガンナーのロッド
今は晴暦3007年5月6日。

ここは中東の国「トロア民主主義国」。

ここはスーリア国との国境町「エトエトラ」。

・・・。

待て!貴様!

・・・「それ」は止まった。

「ぐるるるる・・・。ぽんぽん痛い?」

・・・。

これが、「悪魔」か・・・。

・・・。

「ぐるるるる・・・。ぽんぽん痛くないの?」

・・・。

見てるだけで、腹の調子が悪くなりそうだ。

・・・。

「ぐるるるる・・・。元気そうだから・・・、痛くしてあげるぅ~~~♪」

私は拳銃を構えた!

私は、賞金稼ぎのガンナーのロッド。

すぅ・・・。

「乱れ撃つぜっ!!」
不敵でほろ苦いチョコ
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」。

ここは港町「サン海花町」であります。

そう、あの時、あの会議室跡で。

「チョコちゃんは、海花支店にて預かります!!」

そう、バレリィちゃんが率先して挙手してくれました。

私は、なにかしなくちゃ・・・なにかしなくちゃ・・・と、いつも思っていました。

・・・。

「ぶおおおおおっ!!この雑音、酷すぎます!!」

「やめてください!やめてください!」

悪魔が悲鳴を上げています。

皆さん、耳を押さえています。

皆さん、悶え苦しんでおります。

ハオも苦しんでおります。

3人の戦歌姫が騒音・雑音を響かせて、士気高揚を図っています。

そして、その場に居合わせた騎士たちは、恐るべき「悪魔」に猛攻を仕掛けています。

・・・。

私は・・・「悪魔」の前に突き進んで、

あってないような「悪魔のつま先」に棒術の外掛け打ちをし、ひっくり返して、

あるのかないのかわからない「悪魔の頭部らしき部分の3つの円形部」を「ドスッ!ドスッ!ドスッ!」と、打ち付けました。

「悪魔」は、何を言っているのかわからない声を上げ、消えていきました。

・・・。

バレリィちゃん、少しは役に立ったよ。町を、守ったよ。

バレリィちゃん、留守だったけど・・・。

私はチョコ。太楽の勇虎のチョコ。太楽海花支店の居候です。

・・・。

対「悪魔」戦が終ったのにもかかわらず、戦歌姫たちは、騒音・雑音を撒き散らしていました。
異世界の居候のフォージー
今は晴暦3007年5月5日。

ここは・・・極東の国「スーリア民主主義国」だったでしょうか?

ここは港町「サン海花町」であります。

ここに迷い込んでから、5年。

早いものですね。

あら?

あのお二人さんは?

・・・。

「「ではっ!!」」

「「チャンカチャンカ♪チャンカチャンカ♪」」

「「ジャンカジャンカ♪ジャンカジャンカ♪」」

「「ジャジャジャジャンジャジャンジャ♪」」

「「ズンズーンジャンジャ♪ズンズーンジャンジャ♪」」

「「ジャカジャカ♪ジャカジャカ♪ジャカジャカ♪ジャカジャカ♪」」

・・・。

皆さん、耳を押さえています。

皆さん、悶え苦しんでおります。

ハオさんも苦しんでおります。

・・・。

私はフォージー。「隣の世界」から迷い込んだフォージー。太楽海花支店の居候です。

にぎやかな、明るいリズムですね。え?そう感じるのは、私だけですか?
雑音の戦歌姫、セキアとソウウン
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」。

そして、ここは港町「サン海花町」。

「私の名前は、セキアさん♪」

 「私の名前は、ソウウンさん♪」

「いきますか♪」

 「いきますか♪」

「「ではっ!!」」

「「チャンカチャンカ♪チャンカチャンカ♪」」

「「ジャンカジャンカ♪ジャンカジャンカ♪」」

「「ジャジャジャジャンジャジャンジャ♪」」

「「ズンズーンジャンジャ♪ズンズーンジャンジャ♪」」

「「ジャカジャカ♪ジャカジャカ♪ジャカジャカ♪ジャカジャカ♪」」

・・・!!

皆、耳を押さえている!!

あの悪魔でさえ耳?を抑えている?苦しんでいる?

そう、彼女たちは!

スーリア国の新しき「ド」の音の称、セキア・スー・ド・シャープ!!

スーリア国の新しき「ド」の音の称、ソウウン・スー・ド・フラット!!

選考基準は・・・不明・・・。
カレー好きの華麗な騎士レイカ
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」。

そして、ここは港町「サン海花町」。

さらに、ここは大衆食堂「猫福亭」。

私は、好物の激辛カレースペシャルを食べています。

・・・。

「きゃーーー!バケモノよーーー!!」

「きゃーーー!へんたいよーーー!!」

「きゃーーー!こっちに来たーーー!!」

・・・。

騒がしい・・・。

そう、思いつつカレーをガツガツと!!

お勘定!!

さて・・・私の出番ですか。

・・・。

なんと・・・!

本当に変態的なバケモノ・・・!

そして、すでに交戦中!!

あれは!ヴァリアン公!!

助太刀参る!!

・・・。

私は、大のカレー好きの非常勤騎士のレイカ。

華麗に戦って魅せます!!
肩凝りの悪魔、スティフネック
今は晴暦3007年5月5日。

「肩は凝っていませんか?」

「だるくありませんか?」

「楽になりませんか?」

・・・。

その悪魔の巨腕の一撃をヴァリアン公が片手でいなした。

!?

なんだこれは・・・!

そうか♪貴様は対する相手の筋組織に負荷を与えるという悪魔か♪

そうかそうか♪

ならばこうしよう♪

貴様の筋組織を一つずつ刻んでいこう♪

・・・。

うげげ・・・。

ゲテモノ相手には、ゲテモノか・・・。

戦歌姫のレモンはその状況に引いていた。

・・・。

「さあ、楽になりましょう。」

「さあ、楽になりましょう。」

その悪魔、スティフネックには表情がなかった。

・・・。

表情ないくせに、うるさい奴だ・・・。
蒼の歌姫レモン
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」です。

営業周りで、ここ、港町「サン海花町」にやってまいりました。

おやおや~?あの人だかりは?

うげげ!!仮釈放中の「黒の鱗」団!!

で、

うげげ!!ゲ、ゲテモノ!!

あれが「悪魔」っての!?

ひーーーん・・・それで、このわたしが召喚されたのね・・・。

・・・。

キリッ!!っと、歌を歌います!!

わたしは、青空レモン。スーリア国の戦歌姫。

「ソ」の音の称を持つ、レモン・スー・ソン。
月の影に蠢く
「ああ、今のところ、順調だ。」

「ああ、すこしずつ、変化している。」

「ああ、まだ、誰も、気づいていない。」

「ああ、まだだ、まだ出番ではない。」

「ああ、情勢を、見守ろう。」

「ああ、機会を、狙おう。」
皇殻を纏うテルカク
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」。

私は、このスーリアの海花町に用事があり、やってきました。

海花町には大全太楽堂の支店があります。

そこに数名、太楽の従業員を預かってもらっています。

現在、太楽の本店は鋭意再建中です。

・・・。

・・・?

あれは・・・、小さな「悪魔」?

情報で閲覧した「睡魔」というものでは?

ねえ?

そこで、何しているの?

・・・。

「びくびくっ!!」

「びくびくっ!!」

「びくびくっ!!」

「びくびくっ!!な、なにごとにゃ!?」

・・・。

これはこれで面白かわいい♪

・・・。

「こ、この人、危険な感じがするにゃ!」

「か、関わったらいけないにゃ!」

「ふ、普通に見えるけど、変な装備しているにゃ!」

「な、なんでもないですにゃ!ごめんなさいにゃ!」

ピュイイイイ~~~ン・・・。

逃げて行った・・・。

・・・。

あら?この服のエレガントさが見えたのかしら♪

それとも・・・。

危険な危険な私謹製の新型戦闘強化服「皇殻」って、バレた?

私は太楽の九重のテルカク。

従姉妹たちの中ではもっとも非力であり、もっとも「おしゃれ」を考える太楽堂の重要なポジショナー。
旅する人、アシトラ
今は晴暦3007年5月。

ある国のある場所のある日差し下。

ここには白き世界樹がある。

そして「真白なる世界樹」の先に見えるのは、巨大な船「ウェブスィーパー」。

古の船。

最初の船。

最後の船。

巡ってきました・・・。

世界を巡ってきました。

美しき、「ウェブスィーパー」に敵うものはありませんでした。

そう、

「この地」、

「この大地」、

「この星」に・・・。

「人」は、いつ、神の住む天を超えることが出来るのか。

私は、その「人」を捜しに行かなければなりません。

・・・。

旅する人は、

ふと思わぬところですれ違ったりするものである。

特に意識せずに。

だからといって気軽に話すこともなし。

そんなものです。

・・・。

私は、旅する只の人、アシトラ。
眠りの魔導士のリーオ
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」です。

5年前、国境騎士団「黒の鱗」が自国の中央議事堂を占拠した事件がありました。

まあ、そのときの私は「ある目的」ために色々・・・そう色々やってました。

現在、そのスーリアは「悪魔」による危機に晒されております。

私は、その「悪魔」に関する情報を得るためにここに来ました。

・・・。

・・・。

・・・くぅ・・・。

・・・くぅ・・・。

・・・。

・・・。

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠・・・?」

・・・。

「・・・目が開いているけど、眠っている様に見えるにゃ・・・」

「こ、これは我々の勝利かにゃ?」

「いや、きっとこれは罠だにゃ・・・」

「こ、この人怖いにゃ・・・」

「こっそり撤退するにゃ・・・」

・・・。

・・・ふが・・・?

・・・?

今、誰かいました?

・・・。

私は、魔導士のリーオ。

某国の某機関所属の某魔導士。

それはそれは、きっとすごいらしい魔導士と呼ばれているような、呼ばれていないような・・・。

寝ていたように見えた?滅相もない!

私は、しっかり目を覚まして・・・覚まして・・・。

・・・。

・・・。

・・・くぅ・・・。

・・・くぅ・・・。
黒蜥蜴のヴァリアン
今は晴暦3007年5月5日。

ここは極東の国「スーリア民主主義国」。

5年前、我々、黒色リザードマン編成国境騎士団「黒の鱗」が自国の中央議事堂を占拠した。

まあ、私が育成した「戦歌姫」達の活躍により鎮圧された。

それがまあ、なんというか、お咎めなしということはなかったが、決議により開放された。

当局上層部に何かしらの思惑があったのだろう。

そして、今に至り、

・・・。

世界的に「悪魔騒動」が起こっている。

というか、眼前にその「悪魔」がいる。

想像していた「おどろおどろしいイメージ」ではなくて、若干肩透かしだ。

まあ、「悪魔」ということだけあって、それなりの何かを持っているのであろう。

・・・。

人を見くびるなよ、そこの「悪魔」!

「人の恐怖」を見せ付けてやろうぞ!

・・・。

この私、栄源ヴァリアンを団長とする特殊戦闘部隊「黒の鱗」による、「悪魔」との戦闘がここスーリアにて始まる。
非常勤騎士のララーラ
今は晴暦3007年5月。

ここは中東の国「トロア民主主義国」です。

隣国には「スーリア民主主義国」があります。

数年昔、トロアは王立国家から民主主義国家に変わりました。

それまであった、王立騎士団等は解体され、「騎士」は廃絶されました。

残ったのは、かつて「騎士」だったという肩書きのみです。

そして、今に至ります。

・・・。

今、世界的に「悪魔騒動」が起こっています。

ここ、トロアも例外ではありませんでした。

そして・・・、

この私、元騎士のララーラも招集されました。

ふむ、剣術だけは日々鍛錬していた甲斐があったものです。

今、この国に、どのような「悪魔」が攻めてきているのやら・・・。
ふわふわ金魚姫のトト様
今は晴暦3007年5月5日。

ここは、西の国のイルタリアの海「ミコト」。

ここは暖かな、穏やかな海。

ここはとても豊かな海。

あるとき、ドンヨリ雲が海を覆いました。

・・・。

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

「♪ずんずんずんずん♪眠るにゃ♪眠るにゃ♪」

・・・。

そうです。悪魔がとうとう、この海にやってきたのです。

悪魔たちは水泳着と浮き輪につかまって、やって来ました。

しかし・・・。

泳ぐのは苦手だった模様です。

私は、「あっぷあっぷ!!」している悪魔を救出することに・・・。

・・・。

「助かりましたにゃ・・・」

「ここは諦めますにゃ・・・」

「お手数おかけしましたにゃ・・・」

「ごめんなさいにゃ・・・」

そういって、目的を果たせず、しょんぼりとしながら悪魔は去っていきました。

・・・。

・・・え?

私は何もしていませんよ♪

私は優しい優しい「金魚姫」♪

金魚姫の「トト」と申します♪

私は、ふわふわ泳ぐのがとても好きです♪
蒼い風の魔女
今は晴暦3007年5月。

ある国のある場所のある日差し下。

風が吹いた。

・・・。

♪チョッキンな~♪

♪チョッキンな~♪

♪チョッキン、チョッキン、チョッキンな~♪

♪運命の糸をチョッキンな~♪

・・・。

風が吹いた。

それは蒼い風だった。