[ ふらくたる -FRACTAL- DripDrops! ] - [0060~0046]
輝き照らす光の空
今は晴暦3007年5月1日。

ある晴れた空の下。

道沿いの椅子に腰掛ける不思議な歌を口ずさむ者がいた。

「雨っ♪土っ♪雲っ♪」

「鳥っ♪舞うっ♪空っ♪」

「かがぁ~やく♪ひかぁ~りが♪照ぇらし出す、花の、道~♪」

それは、昔々の只の歌。

それは、昔々、楽しそうにある娘たちが歌っていた只の歌。

・・・。

来たか・・・。

待っていたよ。

さあ、行こうか。

三大魔女の一人よ。

・・・。

「気高き赤い耳」と呼ばれる者、剣聖「ウェイブ」は立ち上がった。
や、やめるにゃーーー!!
今は晴暦3007年4月30日。

ここは再建中の中央神聖国家群「オウカナ」。

「やっかいだにゃ・・・」

「こいつ、怖いにゃ・・・」

「こ、この暇人、「neruノート」に載っていないにゃ!!」

「やめるにゃーーー!!」

「やめるにゃーーー!!」

「やめるにゃーーー!!」

「やめるにゃーーー!!」

「ぎょわわーーー!!」

・・・。

我々は、す、睡魔・・・「ぅぎゃーーーす!!」
シームルグ
今は晴暦3007年4月30日。

ここは再建中の中央神聖国家群「オウカナ」。

「うおおおん♪」

「うおおおん♪」

なにかしら?

「我々はオマエを眠らせるターゲットに決めたにゃ!!」

え?私をターゲットに?

それは嬉しいこと♪

「にゃ!にゃんだと!?」

だって、私、「暇人」なの♪

「にゃ!にゃんてことだ・・・暇人をターゲットにしてしまったにゃ・・・」

で、構ってくれるのは、え~と・・・睡魔?

うふ♪

うふふふふ♪

さあ、私を楽しませて♪

「龍王」とはまた違う存在のこの私、「鳳凰」のシームルグを♪

「やっかいだにゃ・・・」

「こいつ、怖いにゃ・・・」

「やめるにゃーーー!!」

「やめるにゃーーー!!」

「やめるにゃーーー!!」

「やめるにゃーーー!!」

「ぎょわわーーー!!」
猫饅頭召喚!
今は晴暦3007年4月30日。

ここはどこかの町外れ。

ひゅるるん♪

ひゅるるん♪

そんな感じに影方陣が発生した。

「猫饅頭、らっしゃーーーいっ!!」

とある少女の声にあわせて、それは声を放った。

「ぬあ~~っ♪」
雨上がりの星の妖精
今は晴暦3007年4月30日。

ここはどこかの世界を見渡せる丘。

お天気雨の天上がり時に水溜りに妖精がたまにいるという。

その妖精の持つ水玉には星の空への切符があるってね。

久しぶりに虹を見た。

あの虹の架け橋のふもとに妖精がいたりして。
テイルズ・オブ・テール
今は晴暦3007年4月29日。

ここは中央神聖国家群「オウカナ」。

あることで説明するものがいた。。

・・・。

「尻尾のある人のズボン・パンツ・スカートのはき方」を。

・・・。

例:ズボンのはき方。

普通にズボンをはきます。

ズボンには尻尾を出すための「スリット」があります。

スリットから尻尾を出してから、スリットの上にある「止め具」で尻尾を締め付けないように止めます。

ベルトがある場合は、止め具の上にベルトを通します。

以上で、「尻尾のある人のズボン・パンツ・スカートのはき方」を終わります。

・・・。

それじゃ、いってきます♪

・・・。

神聖オウカナ庁舎の役員「テエル」は、上着を羽織って出かけていった。
不思議不思議のタウタウさん
今は晴暦3007年4月29日。

スーリア国国境にある世界図書館「白の塔」に訪れる者がいた。

その図書館の館長はひどい頭痛に悩まされていた。

具合はどう?

「悪魔騒ぎの所為で、くらくらしている最中だよ・・・。」

まあ、図書館の周囲におまじないをしてきたから、少しは楽になるでしょう。

「頭痛薬・・・頭痛薬をおくれ・・・」

薬に頼ってばかりはだめよ。はい。

と言いつつ、頭痛薬を取り出して館長に手渡した。

「うう・・・運び屋のあいつが来ないから・・・どうしたらいいものやら・・・」

それは言わないや・く・そ・く♪

・・・。

外観は幼い少女に見えるその者は、呪術師「タウタウ」。

内緒にしているが、タウタウは「龍王」の一人でもあった。
クッキー・タングラム
今は晴暦3007年4月29日。

温かい雨の降る中、たたずむ者がいた。

魔導士?

いや、魔法使いのようだった。

いや、まだいい・・・。

そのことは、ひとまずおいておこう。

・・・。

「魔導士は誰かに仕えている者、魔法使いはフリーランス。豆知識よ♪」

その者「クッキー」は小さな杖を摘まみかざしていた。
非常勤の宮廷魔導士グミ
今は晴暦3007年4月29日。

中東の王国「エルデン」の王から命が下った。

「汝、魔を見つけ出し、魔を滅せよ!」

・・・。

いや・・・。

まあ、なんていうか・・・私、非常勤ですし・・・。

・・・。

今、副業の裁縫業が忙しいのですけど・・・。

だれですか・・・。

民主主導化のために非常勤に降格させたのは・・・。

それでも行かねばならない。

「魔を滅しに。」

元王国の宮廷魔導士、グミはシブシブ身支度をした。
ナメクジ妖精ヌメヌメ
今は晴暦3007年4月29日。

今日は今朝からお天気雨。

空を眺めるものがいた。

普通の人から見たら、ただのナメクジ。

でも、

ぼんやり眺めてみたら、こう言われた。

「今日はちょっと強めの雨が降るよん。温かな日差しの下に強めの雨が降るよん。」

それはぬるぬると樹を登っていった。

それはナメクジ妖精ヌメヌメ。

雨の気配がすると現れるらしい。
ビスケット・タングラム
今は晴暦3007年4月29日。

さすらう者・・・いや、公園のベンチに寝転がっている者がいた。

それはまるで「修道士」の服装をしていた。

が、雰囲気にその感じまったくなし・・・。

いや、まだいい・・・。

そのことは、ひとまずおいておこう。

・・・。

「タングラム探し?そんなものどうでもいいよ・・・いや、どうでもいいのか・・・?まあ、いいや・・・」

その者「ビスケット」は大あくびをしていた。
百合を愛する騎士リリィ
今は晴暦3007年4月29日。

中東の王国「エルデン」の王から命が下った。

「汝、魔を見つけ出し、魔を滅せよ!」

・・・。

魔を滅せ・・・。

これは難題・・・。

・・・。

「魔」はどこにでもいたはず。

それが現実に現れた。

賢者殿・軍師殿達も悩んでいる。

それでも行かねばならない。

「魔を滅しに。」

エルデン王国の上位騎士、リリィは身支度を整え、旅立った。
夢見のカルーア
今は晴暦3007年4月28日、未明。

太楽商店に警報が鳴り響いた。

「ワーニングッ!!ワーニングッ!!ワーニングッ!!」

・・・。

モカ婆様、良き夢を見ればいいのですよ。

そう良き夢を。

・・・。

「ワーニングッ!!ワーニングッ!!ワーニングッ!!」

警報が鳴り響いている中、

太楽の夢見のカルーアが扇を仰いだ。

「悪き夢には、良き夢で相殺を」
真珠の森の魔法使いヴォロー
今は晴暦3007年4月28日、未明。

スーリア国の「真珠の森」がざわめいた。

精霊たちがざわめいている。

・・・。

「・・・わからない・・・」

「・・・わからない・・・」

「・・・悪魔だ・・・」

「・・・悪魔だ・・・」

・・・。

これは、この森に害するもの。

これは、危険。

これは、撃退せねばならない。

大魔法使いのヴォローは、身構え、気配の流れを読んだ。
真珠の森のホロウサギ
今は晴暦3007年4月28日、未明。

スーリア国の「真珠の森」がざわめいた。

「・・・誰かが入ってきたぞお・・・」

「・・・何かが入ってきたぞお・・・」

「・・・気味が悪い・・・」

「・・・怖い怖い・・・」

「・・・悪魔だ・・・」

「・・・悪魔だ・・・」

・・・。

大魔法使いのヴォローは、森の妖精ホロウサギに問いた。

それは、この森に害するもの?

・・・。

「・・・わからない・・・」

「・・・わからない・・・」

「・・・悪魔だ・・・」

「・・・悪魔だ・・・」